2017年10月22日日曜日

ラトブ10周年

 おととい(10月20日)、新聞にラトブ(平=複合ビル)とリスポ(小名浜=ショッピングセンター)の折り込み広告が入っていた=写真。
 ラトブはオープン10周年の“感謝セール”(割引や特別メニュー)とイベントの開催を告げるものだった。一方のリスポは 、“閉店セール”(割引)を20~23日に実施するという内容だった。こちらは来年(2018年)1月15日、50年の歴史に幕を閉じる。
 
 ラトブにしぼって書く。ラトブはいわき駅前再開発ビルとして、平成19(2007)年10月25日、オープンした。6階のいわき産業創造館に起業家を支援する「インキュベートルーム」がある。若い仲間がオープンと同時に、「ネット古書店」として入居した。
 
 たまたまその日が、会社をやめてフリーになった初日だった。若い仲間に誘われてインキュベートルームの同居人になった。前職のからみで回ってきた仕事があった。毎日、階下の総合図書館に通い、資料を探し、若い仲間に手伝ってもらって本を2冊つくった。取材・編集代行業のようなものだった。
 
 インキュベートルーム通いは1年で終わる。あとは在宅ワークに切り替えた。そのころ、縁があっていわきの雑誌「うえいぶ」の編集者になった。住んでいる行政区の役員に誘われ、吉野せい賞選考委員になった。震災の年(2011年)から今年までの7期、非常勤講師も経験した。

 ラトブができる数年前、私も参加して当時の市長に「いわき市総合型図書館整備に関する提言」をした。思い思いに過ごす「自分の椅子」のある図書館を――が柱だった。提言に基づいて総合図書館が計画され、ラトブの4、5階に入居した。
 
 オープン時から総合図書館に日参している人を知っている。話したことはない。どこの誰かも知らない。が、「自分の椅子」を持ち、「自分の書斎」として図書館を利用していることは確かだ。私もそうだ。ラトブの10年は、図書館利用の10年でもあった。
 
 オープン当初、別の若い仲間が私たちのことを「ラトブ族」と評したことがある。ラトブができるまでの本をつくり、図書館を自分の書庫のように利用している、という意味では、この10年、「ラトブ族」の一人だったことは間違いない。

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