2010年4月13日火曜日
春日様
夏井川渓谷の小集落・牛小川の鎮守は春日神社だ。アカヤシオ(岩ツツジ)の花が見ごろの日曜日に例祭を開く。4月11日にそれが行われた。各家から一人が出てお参りをし、直会(なおらい)をして正午には散会する、といった質素なイベントだ。
集落の戸数は無量庵を含めて9戸。「春日様」は4世帯ほどが寄り集まった裏山にある。杉林を縫う急な参道を、息を切らせながら進むこと数分。一間四方ほどの小社に着く。中に入り、賽銭を上げて拝礼をし、牛小川の一年の無事を祈願してお神酒をいただく。終わって参道を引き返し=写真、宿(やど)へ戻って直会に移る。
直会は集落で唯一の旅館で行われた。去年までは持ち回りで、それぞれの家(宿)で行われていたが、今年から変わった。宿に関しては、私は週末だけの半住民のために免除されている。少しずつ形を変えて伝統が引き継がれる、そういう節目の年になった。
この「春日様」の寄り合いと、3月末の区の総会後の飲み会は学びの場だ。ふだんは住民と会って話すことが少ない。アルコールが入ることもあって、みんな口がなめらかになる。今回は地上アナログ放送があと1年ちょっとで終了することが話題になった。
液晶テレビに買い替えた家、チューナーを取り付けた家、これからテレビを買い替える予定の家と、いろいろだ。無量庵にはテレビはない。自宅でさんざん見ているから、週末くらいはラジオで十分と思っている。それで、みんなの話を気軽に聞いていたのだが……。液晶テレビの意外なもろさにがくぜんとした。
47インチテレビといえば大型だろう。集落外のある家で、買ってそうたたないうちに、ドラえもんのアニメを見ていた幼児がテレビに近づき、持っていた鉛筆で画面をつついたら、テレビが駄目になったという。
わが家の2番目の孫(10カ月)がよちよち歩きを始め、テレビの画面をさわり始めた。そのうちバンバンやり始めるのは目に見えている。保護カバーがついていないから、何かでつついた瞬間にテレビが駄目になる――なんてこともあり得る。直会では、幼児と液晶テレビの緊張関係を学んだ。
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