2010年4月26日月曜日
滝桜渋滞
きのう(4月25日)、いわき地域学會の春の巡検で郡山市の安積国造神社を訪れた。幕末、江戸で活躍した儒学者安積昆斎(ごんさい)の生家だ。磐城の博学・大須賀筠軒(いんけん)は昆斎の門人の一人。神社所蔵の筠軒資料を見学するのが目的だ。
まずは、そこへ行く途中で見た磐越道の“渋滞”を報告したい。船引三春ICはこの時期、三春町の「滝桜」を見に行くマイカーで数珠つなぎになる。ニュースでは承知しているものの、実際は見たことがない。それを見た。あきれるほどの車の列だった=写真。
観光バスでいわき(平)をたったのが朝の8時半前。国道49号からいわき三和ICで磐越道に入り、郡山ICを目指した。差塩PAでちょっと早めのトイレタイムを設定したのは、「滝桜渋滞」で近辺のPA、SAが混雑しているはずと踏んでのこと。その通りだった。
船引三春ICは、われらの観光バスが通過した9時20分前後、出口までの渋滞車列が下り線で1キロほど、上り線で倍の2キロはあっただろう。車の数をカウントした人がいて、下りは何百台、上りはその倍と教えてもらったが、数は忘れた。
片側2車線になったから、渋滞を尻目に、郡山へと観光バスはマイペースで進む。が、滝桜見物のマイカーは、ICを出たあとの一般道路でも数珠つなぎだった。磐越道の上をまたぐ橋に、まるで置物のように車が並んでいた。滝桜へたどり着くまで何時間かかるだろう。
記憶はあいまいになったが、ざっと30年前、同業他社の知人を訪ねながら滝桜を見に行ったことがある。人はチラホラしかいなかった。でんと立つ独立樹の風格はあったものの、それだけのこと。まわりはどこにでもある、静かな田園風景だった。
隔世の感がある。滝桜と共に暮らしている近所の人々は、開花時期には見物客で生活が脅かされていることは間違いない。だから、さまざまな制限が設けられるようになる。有名になればなるほど、その軋轢は深まる。有名観光地はみんなそうだろう。滝桜の見物客はすでに飽和状態に達している、といっていいのではないか。
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