2010年10月16日土曜日

キノコのぬめり


不作予想から一転、秋キノコは豊作の様相を呈している。岩手ではマツタケが大豊作。岩手かどうかは聞きもらしたが、奥さんの実家から今年初めて、何本もマツタケが送られてきた、という家がある。マツタケをいろいろ料理して食べた、とはうらやましい。

食菌ならウラベニホテイシメジやアミタケが狙い目。何人もの人が同じエリアを探索するから、のんびり出かけた日には老菌かほんの幼菌しか目につかない。しかたない、ポピュラーではない食菌を採取するか、という仕儀になる。

夏井川渓谷の森を久しぶりに巡った。落ち葉の海に窪みがいっぱいできていた。何人も入った証拠だ。手にして捨てたキノコもあちこちにある。食菌のタマゴタケがひっくり返っていた。真っ赤だから気味が悪くて捨てたのだろう。まだ新鮮だ。せっかくだから「拾う神」になる。すまし汁にいい。

傘が紫色でぬめりがあるキノコ=写真=にも数年ぶりで対面した。柄もぬるっとしている。ムラサキアブラシメジモドキだ。10本余を採った。これもすまし汁、みそ汁にするとうまい。珍菌はヌメリツバタケ。白いキノコで傘にぬめりがある。みそ汁、酢の物などにするといい。

わがシロの場合はこの程度だった。少し物足りない。「山の食。川前屋」へ足を伸ばす。コウタケが1パック3,000円前後で売られていた。ハタケシメジは400円。コウタケはすでに口にしたので、ハタケシメジを買った。ゆでて大根おろしにして食べる。炊き込みご飯もいい。歯ごたえがあって好きな食菌だ。

晩の食卓にはタマゴタケとムラサキアブラシメジモドキのすまし汁、ヌメリツバタケ、アミタケ、ハタケシメジの大根おろしが並んだ。

ヌメリツバタケは、万一を考えてカミサンには食べさせなかった。一夜明けても腹痛・下痢症状はなかった。大丈夫と分かっていても、どこかで不安な気持ちがうずいているらしい。この秋はそんな食菌との出会いが続きそうだ。

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