毒でも会いたいキノコがある。そのキノコに遭遇した。
無量庵(夏井川渓谷)からの帰路、籠場の滝付近に車を止め、対岸の岩場を白く覆うダイモンジソウの花を双眼鏡で眺めた。と、倒木に白いキノコが群生しているのが目に入った。立ち枯れの大木にもサルノコシカケの仲間らしい、大きなキノコが生えている。
後日、それを確かめに森へ入った。その途中、谷側の斜面に倒れていた大木を見ると、見慣れないキノコが群生している。もしやツキヨタケ、と思って近づいたら、そうだった=
写真。冒頭に書いた、毒でも会いたいキノコだ。何年ぶり、いや十何年ぶりだろう、この渓谷で出会うのは。
ふんわりした気持ちになって、目指す倒木と立ち枯れ木へと歩を進める。いちいち木に名前はつけない。が、この木が立ち枯れた、あの木が倒れた、ということは、定点観測を重ねているので分かる。すぐたどりついた。倒木の方のキノコはウスヒラタケだった。天然の乾燥品になっていた。サルノコシカケ系はちらりと見るだけにとどめた。
ウスヒラタケは、遅かったと思いつつも、3個ほど家に持ち帰り、水に浸した。一晩たったら、よみがえった。若いウスヒラタケの張りには比べようもないが、結構、それらしくなった。豚肉と一緒に油で炒めてもらった。まあまあ食べられる。乾燥状態でも採集可能なことが分かったのは収穫だ。
あとはクリタケ、ヒラタケ、そしてエノキタケ……。ツキヨタケが出たからにはムキタケも? というわけで、今年の秋のキノコ狩りは今しばらく続きそうだ。
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