夏井川渓谷の無量庵で“ミニ同級会”を開いた。8人が参加した。「紅葉を愛でる会」と称して、三々五々、夕方の渓谷を散策したあと鍋を囲んだ。
鍋は「ホウレンソウ鍋」。今は亡き、敬愛するドクター伝授の、しかしもともとは映画監督・山本嘉次郎の得意料理だったとか。簡単だから失敗がない。
卓上コンロに鍋をかける。鍋には水を張り、スライスしたニンニクとショウガを入れて、塩で味を調える。しょうゆでほんのり色をつける。そこに豚肉と一枚一枚ちぎったホウレンソウを入れ、しゃぶしゃぶの要領ですくって食べる≒
写真。ニンニクとショウガの組み合わせがいい。豚肉とホウレンソウの葉に、コクがあってさっぱりした塩味がしみる。
食前・食中・食後酒はビールと焼酎。濁り酒にこだわる人間もいた。
鍋をつつき、酔いが回ったころ、庭に出た。満月である。雲のない星月夜。ひんやりした山の空気が心地よかった。若いころは月明かりの庭で影踏みをしたこともあるが、もうそんな元気はない。「山峡の月」を静かに見上げるばかり。
飲み会が始まる前にジャガイモと三春ネギの味噌汁をつくり、白菜漬けを用意した。コウタケごはんも事前につくっておいた。ごはんも漬物も、味噌汁も、翌朝までにあらかたなくなった。夜と朝の二食分としてはちょうどいい分量だったようだ。
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