2010年11月27日土曜日

世界一住みよい国


新聞折り込みに某代議士の「国会だより」が入っていた。その中で、所属する委員会の海外視察として、ポーランド・ノルウェー・フィンランド三国を訪ねたことを報告している。

「フィンランドは最近『世界一住みよい国』(経済・政治・教育・環境などを総合的に評価)に選ばれた国だけあって、社会の倫理観が大変高いように思いました。このランキングは今後各国が目指すべき目標になるのではないでしょうか?」

デンマークでなくてフィンランド? 報告記を読んで真っ先にそんな疑問が浮かんだ。デンマークは「幸福度世界一の国」とも、「世界で最も住みやすい国」とも、「生活大国」とも言われる。昨秋の北欧旅行=写真はデンマーク・コペンハーゲンの歩行者天国=で頭に刻印されたが、フィンランドが1位のランキングがあるとは知らなかった。

さっそく検索する。アメリカ発祥の月刊誌「リーダーズ・ダイジェスト」が実施した<自然豊かで住みやすい国・都市のランキング>がそれらしい。空気や飲料水、幼児死亡率、公害、自然災害などの項目を、環境経済学的な視点から評価した結果、フィンランドがトップになったということだろう。

同じアメリカでも別の雑誌のランキングでは、フランスが5年連続「世界一住みやすい国」に選ばれたという。評価する要素が異なれば、違った結果が出るのは当たり前。

日本国内にもそれに似たような都市ランキング(東洋経済新報社の「住みよさランキング」)があって、いわき市は常に下位にランクされる。今年の市議会6月定例会でも議員が質問したようだが、あまり本気になって取り上げるものではない。上位にあれば取り上げ、下位にあれば無視する――そんな程度でいいのだ。

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