2011年8月6日土曜日
神様トンボ
わが家の庭の木の下闇をひらひら飛ぶトンボがいた。羽が黒く、腹が緑色の金属光沢をしている。ハグロトンボ、「神様トンボ」の雄だ=写真。毎年夏になると、どこからかやって来て、しばらく逗留する。
まだ成熟しきっていない神様トンボは暗がりを好むという。木の下闇にはヤブカがひそむ。えさには事欠かない。
さて――。去年までだったら、孫が来ると、蚊よけジェルだかローションだかを塗って庭で遊ばせる、というのがお決まりだった。今年は、親がめったに孫を連れて来ない。来ても、少しの時間しかいない。庭で遊ばせたら、それこそ親が血相を変えて怒るだろう。
幼児は庭の小さな生きものに目を見張る。アリ、ダンゴムシ、ミミズ、カタツムリ、ナメクジ、カエル、クモ、カマキリ、テントウムシ……。
孫が大好きなのはダンゴムシだ。庭へ出ると、すぐ石や木片をひっくり返す。湿って暗いところに潜んでいたダンゴムシは大慌て。さわると丸くなる。それを入れ物に拾い集める。来るたびに庭へ出て、石をひっくり返す、ダンゴムシをつかむ――を繰り返す。ダンゴムシにとってはいい迷惑だ。
その遊びが、今年はできない。孫の頭の中はどうなっているのだろう。禁止・中止・ダメ・ストップ……。知らず知らずに興味がしぼんでエンストしないだろうか。
石をひっくり返してダンゴムシをつかむ。容器に入れる。そんな遊びができる場所に連れて行きたいものだが、となると県内では会津くらいしかないのだが……。
会津美里の後輩は福島市の小学生2人をボランティアであずかっている。夏休みの1カ月間、放射線量を気にせず、のびのびと過ごさせたい――というわけで、先日は雨の合間に本郷焼の陶芸体験や花火大会を楽しんだという。
庭では盛んにアブラゼミが鳴いている。ニイニイゼミはもう“退場”したようだ。アブラゼミに負けじと、時折、ミンミンゼミも鳴く。孫にセミの抜け殻をあげたいが、きっと親が拒否するだろう。
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