2011年8月13日土曜日

放射線分布マップ


8月10日付の福島民報に緊急時避難準備区域放射線分布マップが載った。17面の拡大図に目が釘付けになった。

南相馬市、広野町、楢葉町、川内村、そしてわがふるさとの田村市の一部(旧常葉町・都路村)=写真=の空間線量が色で識別できるようになっている。「都路街道」は国道288号だ。福島第一原発のある町からほぼ真西に延びる。その沿線に、ところどころ集落が形成されている。

紺色=毎時1マイクロシーベルト以下、青色=同1~1.9マイクロシーベルト、緑色=同1.9~3.8マイクロシーベルト。以下、線量が高くなるにつれて黄色、桃色、朱色となる。

まぎらわしいのは、黄土色であらわされている緊急時避難準備区域の境界線だ。田村市の場合、福島第一原発から20キロ、30キロのラインは同心円で表示されているからわかる。が、緊急時避難準備区域の境界線は、全体図では明瞭なのに、拡大図になると、ん?となる。西側のジグザグの線のほかに、国道288号にもあらかた黄土色が入っているのだ。

いわき市を起点とする国道399号も川内村と葛尾村で黄土色に染まる。どういうことなのだろうか。わからない。

ただ、線量に関しては国道288号より北側、葛尾村に近い都路の一部と鎌倉岳の北東側に緑色のところがあるものの、常葉はおおむね紺色なので、心が波立つようなことはない。母親の実家がある都路は青色が目立つ。常葉と都路の間には、南北に阿武隈の分水嶺が連なる。この山々が放射能雲を遮り、都路で線量が多めになったか。

お盆の15日昼に父親の23回忌をやるという知らせがきた。先日、線量を測りながら実家へ帰ったのと同じルートで、つまりいわき市平~いわき市小川町・川前町~川内村~田村市都路町経由で常葉へ帰ろうと思う。

道々の土手は、耕作が放棄された田畑は、夏草が茂りに茂っているかもしれない。草ぼうぼうの寂しい自然を、前のように温かい景観にしようと頑張っている人がいるかもしれない、という期待も抱きながら。

0 件のコメント: