2011年8月17日水曜日
ハチに刺される
きのう(8月16日)の朝、区内の精霊送りをした。今は環境保全の面から盆の供物を川や海に流すことはしない。あらかじめ決めておいた時間にいわき市役所が委託した環境整備公社から収集車がやって来て回収する――といった特別収集体制がとられている。
わが中神谷南区では毎年、県営住宅の集会所前に祭壇が設けられる。前日の夕方、区の役員が出て祭壇をつくる。今年、初めて参加した。去年は役員1年目。忘れて「ごめんなさい」だった。
まずは草刈りだ。集会所は道路より数段高いところに立っている。庭と、石垣で仕切られた道端の草も、清掃を兼ねて刈る。
道端のススキを鎌でザクザクやりだしたら、軍手の上から左手の甲をチクリとやられた。石垣にアシナガバチの小さな巣があった。ススキを刈ったからわかった。アシナガバチにしては小型だ。コアシナガバチか。
痛いことは痛い。が、ズキズキするわけではない。腫れることもない。「アナフィラキシーショック」はないだろう、という勝手な判断でそのまま作業を続ける。帰宅して、キンカンを塗り、さらに晩酌をやりながらキンカンを塗り続けた。問題はなかった。
去年は、Sさんが別のハチ(スズメバチではない)に刺されて仕事を何日も休む羽目になったという。2年連続でチクリとやられた。
とはいえ、私が無防備すぎた。マチ場だから? そうだろう。マチ場のなかの、全く想像もしないところにハチが巣をつくる。ハチの生態を広く、深く知っていないのだと、反省するしかなかった。
それはさておき、祭壇づくりだ。細い竹が4本。それに杉の葉と赤く色づいたホオズキ、細縄が用意されてある。
竹を四隅に立てる。いわゆる「結界」というやつだ。竹で囲った内側が清浄な領域になる。竹には細縄が張られ、杉の葉とホオズキが交互に挿してつるされる。祭壇は集会所にある折りたたみ座卓を三脚借りて、ブルーシートをかぶせる。そこに盆の供物が積まれる。前日の作業はここまで。
当日、16日。早朝6時には早出の役員が集合する。私が行ったときには、祭壇の前に賽銭箱と焼香台が設けられていた=写真。ミンミンゼミがそばの柿の木で鳴き続け、朝日が早くもギラギラ照りつける。続々と住民が供物を持ってくる。「ご苦労さまです」の一言が暑気を払う。心をほぐす。
およそ2時間半。祭壇は供物の山になった。収集車が来るのは9時。うちわをパタパタやりながら待つこと20分余。収集車が姿を見せると、それっとばかりに役員が「結界」を解き、供物を手渡しで収集車に積み込んだ。
終わって少しの間、集会所で精進あげをした。その時間を利用して、県の補助事業である放射線量の生活空間環境改善事業について、保健委員になりたての私が報告した。「保健委員に従う」と言われる。大変なことだ、これは――びびりながら、気持ちを奮い立たせるしかない、そう思うのだった。
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