2014年12月15日月曜日

総選挙

 週末、夏井川渓谷の隠居で過ごすようになってからは、選挙は不在者投票・期日前投票を利用してきた。投・開票当日に投票所=写真=へ足を運ぶのは、4年前の参院選(7月)・福島県知事選(10月)以来だ。気持ちが動かないまま選挙当日の朝がきて、やっと隠居へ行く前に投票所へ寄る――といったパターンだった。

 今度の総選挙もそうだった。地域の片隅で暮らしている人間には唐突なものに映った。なぜ今、衆議院解散なのか。なにが争点なのか。新聞を読んだだけではよくわからない。ネットの政治家データベースサイト「ポリタス」の識者論考が、なぜ・なにが――を理解するのに役立った。

 それでも、期日前投票に足を向ける気にはなれずに、ずるずると投票日まできた。隠居へは行かずにわが家で資料整理などをしている合間に、カミサンを誘って投票所へ出かけた。

 投票所の小学校体育館は入り口が西向きだ。冷たい西風が入り込む。投票事務に携わる市職員の苦労がしのばれた。

 ざっと四半世紀前、なんの選挙だかは忘れたが、投票所の一番乗りを狙ったことがある。一番乗りには投票箱になにも入っていないことを確かめる“名誉”が与えられる。勇んで早起きをしたら、すでにお年寄りが何人か、職員よりも早く投票所の体育館前に並んでいた。

 今度の投票管理者は旧知の市役所OB氏だった。投票立会人2人のうち、1人は隣の区の区長さん。10月の知事選では別の区の区長さんが立会人になった。立会人は投票が終わってもお役御免にはならず、タクシーで開票所まで投票箱を運ぶのにも付き添うということだった。要は不正選挙防止の監視人だ。

 選挙結果はご承知の通りだが、一生活者が巷で聞いた話で一番印象に残ったのは、自民「一強」にかえって危機感を抱いている自民支持者がいる、ということだ。なにごとも「ほどほど」をよしとする人間には、「勝ち過ぎ」は落ち着かない。

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