シャプラニール=市民による海外協力の会が3・11後、いわき市で緊急支援活動を展開し、今も交流スペース「ぶらっと」を運営している。「ぶらっと」は2011年10月、ラトブに開設された。その後、イトーヨーカドー平店へ移り、今はスカイストアに間借りしている。
「ぶらっと」が開設されて少したったころ、知人で針きゅう・マッサージ師の新田隆さんが、被災者のための健康運動教室を始めた。やがて「ぶらっと」一番の人気教室になった。今年(2015年)4月には、参加者がみずから運営するクラブに発展・解消した。その直後に新田さんが急死した。53歳だった。
新田さんが生前、企画していた事業がある。タッチケア講座だ。10月11日(日)にいわきアリオス中リハーサル室で開かれる。チラシ=写真=には「おだやかに、手のぬくもりを伝えながら優しく触れていくタッチケアは、身体的な効果だけでなく、ストレスの緩和やPTSDの予防など、心のケアに役立つ」とあった。
2012年11月、吉野せい賞授賞式に合わせて、評論家の柳田邦男さんが草野心平記念文学館で、「いのちの危機と言葉の力」と題して講演した。(内容はいわきの総合雑誌「うえいぶ」第46号に詳しい)
震災後の被災者ケアの様子などを話した。「被災者にとって、本当に心も体も解放され癒されたボランティアの支援活動のナンバーワンは何かといったら、足湯ボランティアです」
柳田さんは主として坊さんが実施したそれを具体的に紹介する。「仮設に行って、大きなたらいにお湯を入れて、足を洗って、もんであげて、そして背中や腕をさすってあげたりする。黙ってそれをやっていると、今まで口もきかなかった、鬱状態になっていたようなおばあちゃんが少しずつ笑顔を取り戻して、『本当に気持ちいいねぇ。ありがとう』なんて言ったりする」
タッチケア講座はこの延長線上にあるものだろう。主催するのは「いわき虹の会」で、「ぶらっと」利用者で新田さんとも交流のあった知人が、新田さんの遺志を引き継ぐかたちで代表に就いた。NPO法人タッチケア支援センター理事長中川玲子さんが講師を務める。
「ぶらっと」が主催する教室は、受講者自身が運営するクラブ(サークル)へとかたちを変えてきた。タッチケア講座もまた、「ぶらっと」とつながりながら、新田さんらが独自に準備してきた事業だ。
シャプラはきょう(9月29日)午後3時半から、いわき市生涯学習プラザでネパール全国キャラバン「フェアトレードが変えるネパールの女性たちの暮らし」を開く。
ネパールの女性起業家でフェアトレード団体WSDO代表のラム・カリ・カドカさんがWSDOの活動や商品開発、生産者であるネパール人女性を取り巻く状況、そして大地震の現状を伝える。興味のある方はぜひ――。
そして、タッチケア講座も。受講翌日の10月12日、希望者はハンドマッサージのボランティア活動を実践するという。タッチケアをされる人からする人へ、こちらも興味のある人はぜひ(連絡先:080-3471-0533)――。
1 件のコメント:
孤独死の問題などもあり、とても、心身面でも簡単で効果的な方法と
言われていますので、私も夫婦で当日参加し、学びたいと思います。
そして学んだものが、少しでも、現場でお役に立てれば嬉しいのですが。
K/T
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