この10日間、時間があればちょこちょこ検索して裏を取ろうとしてきたものがある。鳥だ。結論からいうと、よくわからない。で、「だろう」ということで書く。
小・中学校が夏休みに入る前の3連休のど真ん中、日曜日(7月17日)。夏井川渓谷の隠居の庭の木に止まって、「チーチーチュエ、ビビビ」を繰り返す鳥がいた。音源を探ると、葉に覆われたカエデの内側の枝に止まってさえずっていた。
40年近いバードウオッチング歴のなかでも初めて見る鳥だ。枝を移動しながらさえずり、合間に羽を打ち鳴らす。さえずりの「ビビビ」はその羽ばたきのようにも感じられた。
クリッとした目、スズメより小さい体、地味な色合い。図鑑をながめて覚えていた夏鳥のコサメビタキにちがいない。パソコンに画像を取り込み、拡大してチェックすると、全体の印象はコサメビタキだが、細部で特徴と合わない。下くちばしの基部がオレンジ色ではない、目の周りの白い環(アイリング)が薄い、目先も白くない。ネット情報を集めても、コサメビタキという結論は得られなかった。
なかでも困ったのは、さえずりが図鑑の表記にある「早口」と違うことだ。ゆったりしている。個体差はあるにしても、早口が「遅口」になることはないだろう。そのうえ、「さえずりながらはばたく」とは、手元の図鑑にもネットの図鑑にも書いてない。きわめて特異な動作なのに……。
というわけで、直感でコサメビタキと思ったものの、迷路に踏み込んでしまった。どなたかお願い、教えて――。
1 件のコメント:
日本野鳥の会いわき支部の川俣です。いつも磐城蘭土紀を楽しく見させていただいております。
さて掲示の画像で鳥種が判断できるかどうかですが、大変失礼ではありますが、ちょっと不鮮明なことと、見た時の色がそのままで撮れているかどうかって事にかかっています。したがいまして、この画像一枚での同定は大変難しく、別角度の背中が写っているものがあればと思いまいした。
それをご理解いただいた上であえて絞り込んでみますと、①色合いが鮫色に見えること ②アイリングが白っぽく見える事 ③下嘴(かし)の基部が肉色に見えること ④胸に斑模様がないこと。以上のような点が識別ポイントになり、総合的に判断するとコサメビタキって事になるのですが、上嘴の形状や長さに違和感を覚えるのと、今回のコメントの中にある、スズメより小さい体という点を判断材料から除いて考えた場合、ちょっと捨てがたいのは、オオルリのメスって事も考えられなくはないと思いました。その理由を次に解説してみます。
掲示画像は確かに灰色っぽく見えるのですが、もしこれが撮影時において何らかの影響を受け、オオルリの特徴である胸のオリーブ褐色が、今回掲示の画像のような色になってしまったと仮定した場合、①コサメビタキにしては目の大きさにクリッとした感じが無いこと ②コサメビタキにしては上嘴が長く見える事。この二点がコサメビタキと同定した場合、違和感を覚えてならないのです。
他のヒタキ科ではキビタキのメスやサメビタキも類似種になりますが、キビタキのメスは喉の辺りに微妙な斑模様があることから、該当しないことになります。また、サメビタキも顔つきが全然違うので、これまた該当いたしません。
長くなりましたが、結論としては前段でも書きましたが、この一枚の画像では同定が難しいと言うことになります。
なお、野鳥の鳴き声を纏めたサイトがありますので、以下に紹介しておきます。
http://www.bird-research.jp/1_shiryo/nakigoe.html
コサメビタキの囀りや警戒の声もアップされていますので、ボリュームを大きくして聴いてみて下さい。
また、5月に公開したいわき支部のホームページも紹介しておきます。一部でパスワード設定されている鳥種もありますが、画像が満載であり、類似種の画像も纏めてありますので、各メニューの中からたくさん画像を見て頂くことで、何かしら参考になるものが得られるかも知れません。
http://iwaki-birder.com/wbsj-iwaki-branch/index.html
明確な回答を出せないで申し訳ありませんが、よろしくお願いしたします。
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