きょう(8月2日)の夜にはたぶん、北海道の先の島(サハリン)にいる。還暦を機に始めた同級生による海外修学旅行の第5弾だ。帰ってくるのは7日。(3~7日のブログは休みます)
2009年に還暦を迎え、北欧に住む同級生の病気見舞いを兼ねて仲間で訪ねた。それが病みつきになった。翌年は台湾。震災に遭った2011年には風評被害に苦しむ観光地会津を訪ねた。さすがに海外旅行をする気にはなれなかった。2012年ベトナム・カンボジアを旅し、翌年の京都文化研修旅行のあと、1年休んで2015年に再び台湾を訪れた。
アジアの旅では、「観光」だけでなく「戦争」とか「植民地支配」とかを考えないではいられなかった。ベトナム戦争、カンボジア内戦。時間をさかのぼれば、日本の台湾統治・太平洋戦争。今度の旅でも、観光しながら植民地支配や戦争を考えるようになるのかもしれない。
サハリン行のきっかけは単純だ。夏井川渓谷の隠居(無量庵)を宿に、年1回、同級生が集まって1泊2日の飲み会を開いている。平高専(現福島高専)3期のM(機械工学)とC(工業化学)から7~8人が参加する。1人は、父親が樺太(サハリン)のある村の村長だった。私は、宮沢賢治の「オホーツク挽歌」の世界をのぞいてみたい――それだけで「行くか」となった。
同級生にとっては「父の島」、私にとっては「賢治の島」。飛行機の便数の関係もあって、実質3泊4日が6日になった。いつもの仲間に諮ったら、参加者はMの4人と半数にとどまった。
「かわいい子には旅させよ」ではないが、60歳を過ぎて海外旅行の面白さを知った。なかでもカンボジアのアンコール遺跡群=写真=は忘れがたいものになった。ワットの内部に残る内戦の爪痕や、大虐殺から立ち上がった民衆の姿を見ていろいろ考えさせられた。
ハマナス、コケモモ、ヤナギラン、白樺、トドマツ、エゾマツ……。「賢治の島」では、「オホーツク挽歌」に出てくる植物を主に見てこようと思っている。
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