「9日昼前から夕方にかけて、暴風域を伴って福島県にかなり接近し、上陸するおそれがある」「9日昼前から昼過ぎにかけて非常に激しい雨が降るところがある」という予報だった。テレビが伝える港の波やいわき駅前の街路樹の様子から、暴風雨に見舞われていることはうかがえるのだが、神谷の自宅の庭を眺めるかぎりでは、深刻さはあまり感じられなかった。
ときどき、いわき市内河川の水位状況をネットでチェックしながら、テレビで長崎の平和祈念式典を見たり、本を読んだりした。それでも、時間が余る。
塩だけの古漬けキュウリ=写真上1=の水を煮沸して戻す。こちらは糠漬けとは別の、秋から冬にかけての保存食用だ。緑色があめ色に変わっている。主にお福分けを漬け足していったら、けっこうな本数になった。もう数は増やさなくてもいいかもしれない。
カミサンもこのときとばかり、茶の間のガラス戸をふき、台所の換気扇を磨いた。いやあ、きれいになるものだ。
午後3時半――。風は多少残っているものの、ミンミンゼミが鳴きだした。ほこりがきれいに洗い流された車の屋根には、小さなちいさなベニシジミ。いきものたちは災禍が去ったことを体感できるらしい。
千年に一度は地獄を見るが、荒ぶる自然の神はたいがいいわきをかすめて過ぎる。今度の台風もいわき沖を北上して東方へ去った。
台風が擦過したあとの西空には、燃えるような赤い雲の切れ間に青空が広がっていた=写真上2。けさ4時前に空を見上げると、星がいっぱいまたたいていた。また夏の暑さ、いや残暑が続くのか。
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