2018年8月27日月曜日

9年ぶりに白菜の種をまく

 家庭菜園で白菜を栽培するとなると、結構な面積を占めることになる。原発震災後はしかし、昔野菜の「三春ネギ」以外は、秋・冬野菜は辛み大根しかつくっていない。スペースはある。9年ぶりに白菜を「自産」し、白菜漬けとして「自消」することにした。
 夏井川渓谷に隠居がある。庭だけは広い。およそ20年前、西側の4分の1を“開墾”し、趣味の菜園らしく「少量多品種」を実践してきた。その庭が、2011年の原発震災の影響で全面除染の対象になり、2年後の師走に表土がはぎとられ、山砂が投入された。庭は今も草を抜き取ると砂浜のように白い。

 三春ネギは、種を切らしたら終わり。意地でも原発事故には負けられない――その証しに栽培を続けた。除染後最初の春(2014年)には二十日大根とカブを栽培し、その2年後にはキュウリ・ナス・トウガラシもつくった。今年(2017年)はキュウリの苗2本だけにした。

 白菜はこれまでに3、4回つくった。前に栽培したのは2009年だから、震災後は初めてだ。

 9月に入ると、週末は行事が続く。肥料をすきこみ、うねをつくって種をまく時間は、8月最後の日曜日(26日)しかない。

 ところが、この残暑だ。薬をもらいに行くと、ドクターは散歩も土いじりも控えるようにいう。「水を飲まずに汗をかくと、〇×〇×がおきないとも限らない。もう少し涼しくなってから」といわれても、白菜の種まき時期は決まっている。早朝、水をたっぷり飲みながら一連の作業を続け、9時前には「耐病黄芯耐寒性大玉80日」の種まきを終えた=写真。

 種屋さんの話では、袋に入っている種はおよそ80粒。長さ2メートルほどのうねを6列つくり、株間50センチ前後で3粒の点まきにした。

 種は80粒以上あった。余った種は若芽が虫に食われたときの補植用、あるいは春の菜の花用に、ポット苗にしようか。

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