2010年11月17日水曜日

ペンネ・アラビアータ


夏井川渓谷(いわき市小川町上小川字牛小川)の無量庵で初めて、イタリア料理を味わった。

イタリアに住む、カミさんの高校時代の同級生がご主人(イタリア人)といわきに里帰りをした。会津や松島などを見て回ったらしい。で、最後。イタリアへ戻る前に「幻の無量庵」をこの目で確かめたい、というのだった。ご夫婦はわがブログの、イタリアでの唯一の読者だ。ついてはご主人が本場のパスタ料理をふるまうという。

夏井川渓谷ウオーキングフェスタが行われた日曜日(11月14日)――。私はフェスタ参加者案内人の一人として、朝から正午まで無量庵を離れていた。戻ると、ご主人が台所でいろいろやっている。イタリアではポピュラーな料理だという「ペンネ・アラビアータ」=写真=をつくっているところだった。

小麦粉でできた「ペンネ」は長さ5センチほどの筒状のパスタで、両端がペン先のように斜めに切られている。それで「ペンネ」。表面に溝があるから正しくは「ペンネリガーテ」だそうだが、それも日本でいう「うどん」や「そうめん」「冷麦」の違いのようなものだろう。

料理の手順はこうだったらしい。①ペンネを塩ゆでする②トマトソースに胡椒をふって温める③鍋にオリーブオイルをふき、湯を切ったペンネと②、そして刻んだニンニクと激辛唐辛子をオリーブオイルでまぶした“タレ”を加えて混ぜ、味を調えて粗みじんのパセリをぱらっとやる――。

イタリアレストランでは“タレ”も炒めるようだが、ご主人は炒めない。胃にもたれないようにするためだという。要するに、レストランではなく、家庭の「ペンネ・アラビアータ」なのだ。「アラビアータ」は「怒った」という意味だそうだ。激辛が効いて「カーッと熱くなる」、すなわち「激高する」からきたらしい。

スペイン在住の画家阿部幸洋が以前、わが家に持参したワインがある。それをカミサンが供した。私は乾杯のときになめただけ。ご主人がいいワインだとほめた。女性陣はペンネとワインの組み合わせを楽しんだ。

激辛唐辛子は、私が提供した。栽培したのはいいが、あまりに激辛なので、私は白菜漬けに、カミサンは麻婆豆腐に使い、しかしほかの料理には使えずに残しておいたのだ。ブログで知っていて、「あったらほしい」「どうぞ、どうぞ」となったのだった。ピリッと辛かったが、本場イタリアではもっと辛いのだという。いよいよ「怒ったペンネ」になるわけだ。

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