2015年8月9日日曜日

立秋の交通事故

 きのう(8月8日)は、久しぶりに茶の間の温度が30度を割った。朝から夜まで、涼風が家の中を吹き抜けていた。
 平七夕まつり最終日、そして会場のまんなかを南北に走るいわき駅前大通りを、「いわきおどり」のチームが踊り巡る日。現役のころは職場から近かったので、毎年、踊りを見に行った。にぎわいを想像しながら、一日、茶の間で過ごした。
 
 暦の上では「立秋」。カミサンに言われて気がついた。連日の酷暑が一服し、北東からの涼風に包まれながら、あの有名な和歌を思い出していた。「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」。仕切りドアの代わりにつるしてある布が一日はためいていた。今年は、秋がきたことが「さやかに(はっきり)見え」た。
 
 酷暑はぶり返すだろう。が、「暑中見舞い」は立秋を境に「残暑見舞い」に変わる。マスメディアの広告を見ると、この日から「残暑」になっていた(「暑中」のままのゆるい地域メディアもあったが)。
 
 実はきのうの明け方、体が冷えて目が覚めた。ん?! 夏風邪を引いたか、と思ったが、たぶん大丈夫だろう。それもあって、ゆうべは久しぶりに田苑をのどの奥でお湯割りにした(最初はストレートでぐいとやり、すぐお湯で追いかける、という飲み方)。そのくらい、しのぎよかった。仕事もはかどった。
 
 その晩酌を始めようとしていたら、突如、近所で救急車の「ピーポー、ピーポー」が鳴りだした。急病かと思ったが、外から帰ってきたカミサンが交通事故だという。道路に出ると、パトカーと事故処理車が来ていた=写真。人身事故だった。
 
 たびたび事故が発生する小さな交差点だ。直進車両とわきから出てきた車両が衝突し、1台が横転しながら宙を飛んで、別の1台にぶつかった。もらい事故に遭った運転者は、「事故を見て急停止した、そこへ車が飛んで来た」という。救急車で運ばれたのは3カ月の赤ちゃんを含む母子3人ということだった。近所の人たちが力を合わせて、横転、屋根とフロントガラスがへこんだ車を起こした。
 
 日常は危険と隣り合わせ。無事であるのはたまたまだ。だれもが一瞬で暗転する危機をはらんでいる。最後は凍りつくようになった立秋の晩方、3人が無事であることを祈らずにはいられなかった。

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