三春ネギ以外では初めて、辛み大根を栽培して種を採った。
2012年夏、知人から会津産の辛み大根の莢(さや)が届いた。中に種が眠っている。初秋、親指の爪を立てて莢を割り、中から種を取りだして、夏井川渓谷の隠居の菜園に3粒ずつの点まきにした。冬に収穫した。
翌2013年は、師走に隠居の庭が全面除染され、菜園が消えた。三春ネギも含めて野菜栽培を休んだ。
2014年春に野菜栽培を再開した。知人からもらった辛み大根の莢が残っていたので、初秋に種を採り、まいて育てた。何株か越冬させた。それが、春に花を咲かせて実を結んだ。葉が枯れかかったころ、時期をずらして2回、莢を収穫し、陰干しにした=写真。
辛み大根の莢はこぶ状だ。爪をたてると“発泡スチロール”状の殻が裂け、中から直径1ミリ余の赤玉(種)が現れる。知人からもらった莢は割と簡単に裂けた。ところが、その子孫はどうだ。小ぶりなうえに硬い。親指が、「生爪」がはがれかけたように痛くなった。まるまる3日たった今もうずく。
大根は(白菜もそう)、おおよそ月遅れ盆が終わったころ、種をまく。辛み大根そのものが野生種に近いからか、種の生命力は強い。知人のもとに届いたのは2010年。そこから2012年にわが家へ届き、さらに1年休んでいのちをつなぎ、自前で種を採るところまできた。
親指では痛くて長続きしないので、カッターナイフで莢に切れ目を入れ、左右に動かして莢が割れかけたところで爪を入れると、種が簡単に採れた。切れ目を入れすぎて種が切断されることもある。一点集中なので、目は疲れる。なにか拡大鏡付きの種採り道具がないものか。
なにはともあれ、早く種を採りだしてまかないと、時期を逸することになる。植物は人間の都合に関係なく、自然の移り行きのなかで生きているところがいい。
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