きのう(8月2日)の午後3時前、夏井川渓谷の隠居(無量庵)に着いて間もなく、ポツリポツリと雨が降り出した。それから1時間、ときに雷鳴が空を走り、雨が土砂降りになって、山を、道路を、庭のテーブルを、縁側をぬらした=写真。
雨戸とガラス戸を全開し、よどんだ室内の空気を入れ替えたばかりだったので、湿気が入り込むのを承知で、廊下のゆり椅子にもたれて雷雨を眺めた。
夏井川渓谷には「雷の道」が二つある。20年前、無量庵の週末管理人を引き受けたとき、地元牛小川の長老から教えられた。長老は牛小川にある水力発電所に勤めていた。
一つは、白河あたりで発生した雷雲が久之方面に抜けるルート。もう一つは渓谷の北側、会津方面からやってきたのが木戸川(楢葉町)あたりに抜けるルート。怖いのは「白河―久之浜」線で、渓谷が直撃を受けるときもある。「会津―木戸川」線の場合は、遠雷ですむそうだ。
昔、無量庵でものすごい雷雨に襲われたときがある。雷が横に走った。音も光もすぐそば、雷雲に包まれ、空気が震えて地響きがした。ブレーカを落として、家の中で縮こまっていた。
それに比べたら、きのうの雷様(らいさま)はかわいかった。無量庵の近くで一度、落雷があったほかは、あっちでゴロゴロ、こっちでゴロゴロ、またあっちでゴロゴロ。天上で雷神の子たちが太鼓を打ち鳴らしながら運動会をやっているようなものだった。
雷雨が去ると、日が差してきた。少し気温が下がったので、1時間ほど土いじりをした。この程度の通り雨ではお湿りにもならない。ちょっと土をほじると、中は乾いたままだった。
渓谷から平・草野の魚屋さんへ直行した。日曜日夜はカツオの刺し身と決めている。店の前の国道は乾いていた。ポツリポツリときたが、土砂降りになるようなことはなかったという。
雨量は夏井川上流の小野町で10ミリ、川前で14.5ミリ、下流の平は0.5ミリだった。いわき中部の小名浜はゼロ、南部の山田は2ミリ。やはり「白河―久之浜線」の雷だったか。
雨量は夏井川上流の小野町で10ミリ、川前で14.5ミリ、下流の平は0.5ミリだった。いわき中部の小名浜はゼロ、南部の山田は2ミリ。やはり「白河―久之浜線」の雷だったか。
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