2016年9月15日木曜日

帰宅ラッシュ

 散歩をやめてからは見ていない。が、国道6号は早朝、北へ向かう車で混む。それでも、「ひところよりは減りました」と6号沿いの魚屋さんがいう。事故を起こした1F(いちえふ)の廃炉作業や周辺町村の除染作業、復興事業などの拠点(宿泊地)が一部、北へシフトしたということだろう。
 2年半前、テレビ番組「ドキュメント72時間<福島 早春のスーパーから>」(NHK)が放送された。いわきに本社のあるスーパー・マルト草野店を舞台に、3日72時間、買い物客に話を聴いた。

 番組予告にこうあった。「福島県いわき市。原発に向かう街道沿いに、『あの日』以来、売り上げを大幅に伸ばしているスーパーがある。主力商品は弁当や総菜。夕方になると、仕事帰りの原発作業員や除染作業員たちが大勢押し寄せる(以下略)」。車で5分ほどのところにあるので、ときどき買い物に行く。たまに夕方にずれ込むと、番組通りの光景を目撃する。

 スーパーは主要地方道いわき浪江線(通称・山麓線)と旧国道、そして起点の国道6号が交わるところにある。買い物に旧国道を利用する。この道も「あの日」以来、交通量が急増した。日中でさえ、車で出かけようとすると、右を見て左を見て、さらに右を左を、を繰り返さないといけない。自家用車はむしろ、「あの日」より増えているのではないか。

 ある夕方、四倉町からの帰り、山麓線と旧国道の交差点に近づくと、車が数珠つなぎになっていた=写真。帰宅ラッシュの時間帯だった。昔の記憶だと、平市街から帰って来る車が多いのに、今は6号と山麓線からそちらへ向かう車の方が多い。そのうちの何台かはスーパーへ寄って晩ご飯用の弁当や総菜を買うのだろう。

「いわき」以外、たとえば札幌・長野・山口といった遠隔地のナンバーを見ても驚かなくなった。

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