2017年5月4日木曜日

種屋の苗と種

 ゴールデンウイーク2日目の4月30日、夏井川渓谷の隠居の庭にナスとキュウリ、トウガラシのポット苗、各2株を植えた。夫婦2人で食べるにはこれで十分だ。 
 わが家から車ですぐのところに、専業農家も通う種苗店が引っ越して来た。種も苗もホームセンターよりは高い。それだけ質はいいということだろう。その店で初めて購入した。
 
 種まき・苗植え時期の今、店の前を通ると、じいさん・ばあさんがいつも何人か店頭で野菜苗を選んでいる。知る人ぞ知る地元の老舗だ。
 
 苗は、曇りの日なら植える時間を選ばない。晴れの日なら夕方に植える。太陽が頭上にあるときに植えると、根付くより早く水分が蒸散して葉がしおれる。すぐ水を補給しないといけない。よけいな手間がかかる。晴れの日は夕方に――というのは、土・日を隠居で過ごしていた現役時代の経験則だ。今は、飲み会以外に隠居に泊まることがなくなった。
 
 4月最後の日曜日は、朝から夕方まで雲ひとつない日本晴れ。風もかすかに木々の葉を揺らすだけだった。野菜苗には過酷な天気だ。かといって、夕方になる前には帰らないといけない。まだ日が高い午後3時ごろ、苗を植えて、段ボールの切れはしを土に差して日よけにした=写真。
 
 同じ種屋から昔野菜の「いわきねぎ」(いわき一本太ねぎ)の種を買った。2週間前の4月10日、プラスチック製の苗床に種をまき、わが家の軒下においた。ネギの生育過程を毎日観察することができる。ところが、発芽するまでずいぶん時間がかかった。

きのう(5月3日)、知り合いのおばあさんが顔を出した。6年前に双葉郡から原発避難をして来た。「種に水をやったの? 水をやんなきゃ芽は出ないよー」と教えられる。

露地まきと違って、軒下のポット苗床だ、水をやらなければ発芽するわけがない。カミサンにも同じことをいわれたので、4月下旬からはときどきではなく、毎日水やりをしたら、ようやく8割近くまで発芽した。
 
 きょうは午前中、近所の神社の祭礼に出席する。朝6時に合図の花火が2発打ち上げられた。午後は、車で30分ほどの隠居へ出かけて、野菜苗の活着状況を確かめる。

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