2011年9月28日水曜日

ミニホットスポット


毎年10月10日を目安に三春ネギの種をまく。その苗床をつくらなければならない。生ごみもたまった。きのう(9月27日)早朝、夏井川渓谷の無量庵へ車を走らせた。

先日の台風15号でがけ崩れが発生し、溪谷は通行止めになった。それから1週間、いくらなんでも復旧しているだろう、とみて直行した。正解だった。

平野部をかけのぼってすぐ出合うロックシェッドから上流側に、何カ所か崩落の跡があった。3・11以後は特に揺すられ続けている。落石危険地帯でもある。台風が来て、それこそゆるんでいた表層の土石が簡単に崩れたのではないか。そんな印象が強い。

溪谷の集落に暮らす人間には、今度の通行止めはいつもの自然現象だったはず。ここは崩れるだろう――毎日、その道を往来している人たちにはわかる場所があって、今度もそういうところで土石が崩落した。

無量庵は、庭の草刈りが半端だった。あとをプロに頼んだら、土曜日(9月17日)にやってくれた=写真。頭の中まですっきりした。

ネギの苗床を菜園の一角に設ける。それに合わせて庭と建物の周りの放射線量を測った。堆肥枠のシートから去年の刈り草がのぞいている。思ったより線量は低かった。菜園は0,28マイクロシーベルト/時、前にけずりとって菜園のそばのヤブに置いた表土は0.35と、6月に測ったときとあまり変わらない。

前に未計測だった坪庭の雨樋の排水口と、雨樋からじかに雨が零れ落ちる庭木の中の地面を測る。雨樋は高い数値が出る――聞いていた通りになった。坪庭1.44、庭木の中の地面1.19。わが無量庵のなかではミニホットスポットだ。敷地内の17カ所を測って、線量の高い場所がわかっただけでも収穫だ。

ミニホットスポットは当然、土の入れ替えをしなければならない。としても、汚染土壌を外には持ち出せない。人の近づかない敷地内のヤブの土を深く掘り、そこに埋めるしかないのか。そんなことまで強いる原子力とは何なんだと、またまた怒りがよみがえる。

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