もう10日以上前のことだ。シャプラニール=市民による海外協力の会が主催した「被災地訪問ツアー
みんなでいわき!」の初日、デジカメでパチパチやっているうちにレンズがおかしくなった。ズームが利かない。途中から手で焦点を合わせて撮るしかなくなった。
後日、息子に見せたらレンズが壊れているという。レンズを振ると、中でカシャカシャ音がする。
会社を辞めて“自由業”になったとき、息子にみつくろってもらって買ったのがニコンD300だった。その前はD70を使っていた。7年もパチパチやっているのだから、買い替え時期だともいう。それに、何度も落っことしたり、ぶつけたりしたので、傷だらけだ。
また息子を介して新しいデジカメを買うことにした。そのカメラが来るまで、D70のレンズを使うしかない。手動に切り替えて焦点を合わせると、接写に近い写真が撮れる。これが、けっこうおもしろい。
日曜日(6月14日)、夏井川渓谷の隠居で草むしりをした。地下ではアリの巣が縦横につながっている。土ごと草の根を引っこ抜くと、急に明るくなったためにアリたちがパニックを起こしたらしい。玄米に似た黄土色の繭(まゆ)をはさんで右往左往している。白い卵をはさんで動き回っているものもいる。急いでカメラを取りに行き、手でピントを合わせて撮影した=写真。
別の場所では、長いアリの行列ができていた。こちらは寝っころがればピントを合わせやすいのだが、服が砂まみれになるのが嫌で、かがんでカメラだけを近づけた。すべてピンボケだった。
街場のわが家のことだが、3年前のちょうど今ごろ、家のへりを一周するように長いアリの行列ができた。この時期(6月中旬)に決まってそうした行列ができるのだろうか。カメラが手の一部になったような感覚があるからこそ見える、小さないきものたちの世界、疑問・不思議だ。
新しいデジカメが間もなく届く。晩酌中に値段をいうと、即座に「海外旅行はヤメね!」。カミサンの声が、左の耳から入って右の耳から抜けた。
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