土曜日(10月17日)、日曜日と、いわき市の中心市街地に音楽が鳴り響いた。10月恒例の「街なかコンサート」だ。駐車場は最寄りの市文化センターをはじめ、いずれも満パイ状態。土・日とも駐車場探しに苦労した。
たまたま2日間、いわき地域学會の行事が続いた。土曜日。市文化センターで月例の市民講座を開いた。日曜日。市生涯学習プラザで「いわき学検定」=写真=を実施した。講座では、いわきをめぐる講師と受講者のやりとりが楽しかった。検定はその逆で、受験者とは距離を置いて“試験官”に徹した。
いわき地域学會は、いわきを総合的に調査・研究することを目的にした個人参加の集団だ。いわゆる「地域学」「地元学」といわれる分野で、30年余前から活動している。いわきの歴史・考古・地理・民俗・自然その他でわからないことがあれば、その道の専門家である会員に聞く――現役のときも今も地域学會の“総合知”に助けられている。
「いわき学検定」は、地域学會の“総合知”をもとに企画・実施された。65人ほどから申し込みがあり、当日は約50人が90分・100問に挑戦した。
狙いは「学ぶ・わかる・楽しむ」体験を通じて、「わがまち・いわき」の魅力を知り、まちづくりや観光に生かしてもらう――というところにある。1次試験を突破した人が「いわき学博士号」取得をめざして2次試験に挑む。
結果的には「難問」が多かったようだ。ふるいにかけるのが目的の試験ではない。いわきの魅力を知る人を増やすのが狙いだから、できるだけ多く上位の成績者が2次試験に進めるようにした。
2日間とも「音楽の海」を泳いで「学びの島」にたどりつく、といった感じだった。街なかコンには知人が何人か出演した。東京からやって来たグループもいる。聴きたい気持ちを抑えながら建物の中に入ると、音楽がやんで静寂に包まれた。ドアひとつで動が静に切り替わる不思議をかみしめた。
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