3月の桃の節句を前に、カミサンがテレビのわきのタンスの上におびな・めびなを飾った。床の間には赤ん坊大の日本人形とフランス人形、それより小さい人形、計6体。ひな人形はともかく、和服を着た黒髪の人形とドレスを着た青い目の人形を、孫たち(男)は敬遠する。小3と小1だが、まだ怖いのだ。
先の連休初日(2月11日)の朝、孫たちが父親とやって来た。9年余り使っていたプリンターが壊れたので、息子にみつくろってもらっていたら、「買いに行こう」という。孫と一緒にヤマダへ出かけた。
戻ると、「自分でつなげるよね」という。おいおい、それはないよ。ノートパソコンとつないで、プリントできるようにしてくれよ――。上の孫は父親の手伝いを、下の孫はその間、私とお手玉でキャッチボールをした。
その前に“事件”がおきた。上の孫が床の間を見て、くるりと背を向ける。下の孫が私にねだって、恐るおそる日本人形を抱く。なにをするのかと思ったら、上の子に近づける。逃げる。カミサンがあわてて人形に風呂敷をかけた。上の子は今年も駄目だった。
自分のために先取りして飾るのはいいのだが、孫が来たらまずいぞ――その通りになった。
生チョコレート=写真=も9日夜、先取りで晩酌のつまみに出た。前にもバレンタインデーに食べたことがある。おととい(2月14日)、バレンタインデーの話になって、「えっ、11日でなかったの」。これも“事件”といえばいえるか。
バレンタインデーは桃の節句と違って、年寄りには「借り物」のイベントにすぎない。建国記念日と混線したか。まど・みちおの<トンチンカン夫婦>という詩(一部)を思い出した。
私が片足に2枚かさねてはいたまま
もう片足の靴下が見つからないと騒ぐと
彼女は米も入れてない炊飯器に
スイッチを入れてごはんですようと私をよぶ
おかげでさくばくたる老夫婦の暮らしに
笑いはたえずこれぞ天の恵みと
図にのって二人ははしゃぎ
明日はまたどんな珍しいトンチンカンを
お恵みいただけるかと胸ふくらませている
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