2015年12月24日木曜日

どこにもダンプカー

 おととい(12月22日)、思いたって田村市常葉町の実家へ行って来た。行きは夏井川沿いの県道小野四倉線をかけあがり、帰りは国道288号を東に進み、双葉郡大熊町から山麓線(県道いわき浪江線)と常磐道を利用して、いわき中央IC経由で平の街に入った。福島県の阿武隈高地南部を一周したことになる。常磐道以外はどこにもダンプカーがいた。
 いわき市内では、津波被害に遭った沿岸部で「高台住宅」と「防災緑地」をつくる工事が進められている。ダンプカーが目の前の山と海岸とをせわしく行き来している。

 内陸部でも道路・橋りょう改良工事や宅地造成工事が進む。やはり、ダンプカーが行き交っている。この日午前9時半すぎ、夏井川渓谷に入ると、3台のダンプカーが連なり、県道で最も狭いヤマベ沢橋(籠場の滝の直下)を通過するところだった=写真。荷台の壁に「道路・橋りょう整備(再復)工事(道路改良)」「積載ライン/▼ここまで」の表示があった。

 田村市では実家の前の国道288号を、やはりダンプカーが通りすぎていく。床屋をやっている兄に聞くと、「多くなった、除染作業とか復興事業とかあるからな」。

 では、山砂運搬だろう。夏井川渓谷のわが隠居の庭が平均で毎時0.24マイクロシーベルトと、0.23をちょっと超えたために全面除染の対象になった。2年前の師走、表土がはぎとられ、新たに山砂が敷き詰められた。山峡なのに、庭だけ砂浜のようになった。すでにその時点で需要が急増し、山砂が不足しているという話を耳にした。
 
 富岡町や双葉町でも除染作業が進められている。田村市都路町では2カ所、288号沿いの小山が削られ、山砂を採取していた。大熊町から田村市へとダンプカーが次々にかけあがってきた。山砂運搬が目的だったか。
 
 いわきの沿岸部では名古屋ナンバーのダンプカーを見た。阿武隈の山里では北国のダンプカーを見かけるという。東北には復興を下支えするダンプカーが全国各地から何百台(いや何千台?)も入っているのだろう。

 過積載に関しては厳しくいわれているのか、「積載ライン」を超えるものは見かけなかった。

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