夏井川渓谷の上空は飛行機の通り道だ。下流右岸域に横たわる水石山頂には航空灯台もある。成田や羽田からは離陸して間もない(あるいは着陸まで間もない)ところに位置している。
夏井川渓谷に点在する水力発電所から送電線が尾根伝いに延びる。ヘリコプターが送電網をパトロールしている。それでときどき、谷間にもヘリが現れる。
渓谷では、冬は庭の隅の菜園に生ごみを埋めるともうやることがない。あとは重い望遠レンズを装着したカメラを首から提げ、肩に軽いカメラをひっかけてあたりをブラブラする。といっても大半の時間は居間でこたつに入り、本を読んだり「きどころ(うたた)寝」をしたりしているだけだ。
カエデの紅葉もピークを過ぎ、ときに鼻水が垂れるほど寒くなってきた今は、しかし裸木・落ち葉・霜・その他、冬の被写体に事欠かない。獣のフン・滝・倒木なども林内が明るいので撮りやすくなった。
上空をよこぎる雲も、飛行機も、ヘリもパシャッとやる。望遠で撮った飛行機は、機体の形や色がわかるくらいに拡大できる。デジカメの利点だ。
ついでに、ネットでNHKのヘリはどこの航空会社とつながっているのか探った。というのも、3・11の大津波映像は、当番で仙台空港に待機していた福島放送局のカメラマンが撮影したからだ(2011年の新聞協会賞受賞)。東北エアサービスではなかった。
3・11以来、いわきで低空を飛ぶヘリを見ると、ついあそこ(イチエフ)を思い浮かべる。取材ヘリだとしたら、なにがあったのか、と。
そういえば、夏井川渓谷では1年前、こんなことがあった。紅葉目当ての行楽客でにぎわう渓谷を、1台の軽乗用車が猛スピードで駆けぬけて行った。続いてパトカーも猛スピードで通り過ぎた。“追跡劇”はすぐ先で終わった。平地から上がってきたパトカーが道をふさぎ、逃走車両をはさみうちにしたのだった。
新聞によると、容疑者は中年の自称除染作業員で、最初、双葉郡葛尾村で車を運転し、警戒中の警察車両を見て高速で方向転換をした。不審に思った警察が一帯を捜索していたところ、田村市船引町内の国道を猛スピードで走行中、水田に突っ込んだ。このあと、72歳の女性の軽乗用車を刃物で脅して奪い、夏井川渓谷まで逃走した。このときは、県警ヘリが夏井川渓谷の上空に現れた。
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