2017年6月18日日曜日

タカギさんが講演?

 いわき地域学會の第327回市民講座がきのう(6月17日)、市文化センター視聴覚教室で開かれた。会員の大河原一浩さんが、「海軍軍人 高木武雄の人間観」と題して話した=写真。
 高木武雄(1892~1944年)はいわき市四倉町出身の海軍大将。太平洋戦争が始まって間もない昭和17(1942)年2月下旬、インドネシア・スラバヤ沖海戦で勝利し、海面を漂う敵兵を救助した。日本人提督としては唯一、この功績がアメリカのスミソニアン博物館で紹介されている。

 受講者は、いつもは20人前後だが、今回は50人近くが詰めかけ、視聴覚教室が埋まるほどだった。事前に文化センターや市役所に問い合わせがあったらしく、確認の電話が入った。文化センターからの電話では、結果的に向こうとこちらで大笑いになった。

 最初はこんな感じだった。「今回はタカギタケオさんという人が講演するんですか」「えっ、大河原さんですが。別の会のタカギさんは知ってるけど、その人だったら違うところで講演するんじゃないの」。そこでいったん電話は切れた。
 
 少しおいてまた同センターから電話がかかってきた。「講座の演題はなんですか」「あっ、そうだった。大河原さんが海軍大将の高木武雄について話すんだった。タカギさんが話すのではなくて、大河原さんが高木武雄について話すんです」。電話の向こうで爆笑がおきた。こちらもつられて大笑いした。会場の文化センターに問い合わせがあるほど興味をもつ市民がいたということだ。
 
 さて、敵兵救出を命じた高木だが、その根底にあったのはふるさとで培われた宗教的叡智、人間観だったろうと大河原さんはいう。庶民的で教養もあり、国際性豊かな海軍良識派だったともいう。高木は昭和19年2月、サイパン島で戦死する。大河原さんは、もっと語り継がれていい人物と締めくくった。

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