2017年6月30日金曜日

チョウが泊まりに来た

「あらっ、チョウ! なんでいるの?」。カミサンの声に振り向くと、茶の間のガラス戸でチョウがバタバタやっていた=写真。ははん、あのチョウだ。わが家に一泊したのだ。朝がきたので、外へ出ようとしているのだ――。
 チョウがホームステイをしたいきさつをカミサンに話す。
 
 おととい(6月28日)は宵になっても玄関を開け放していた。6時になれば晩酌を始めるのだが、行政区がらみの事務に追われていた。そこへチョウが現れた。テレビの画面の中に入り込もうとしたり、電灯の笠の内側に沿ってバタバタやったりしたあと、テレビのわきのパキラ(観葉植物)の葉陰に消えた。
 
 ヒラヒラ飛んでいるときには、翅の表のオレンジ色が目立った。翅の裏はザラザラした樹皮のような感じ。翅のへりがリアス式海岸のようにギザギザしている。タテハチョウの仲間らしい。パキラの葉裏に逆さに止まったあとは、まったく動かない。そこで眠りに就くのだと了解した。
 
 その通りだったのだろう。朝ドラの「ひよっこ」が放送中に飛び立ち、明るい庭の方へと向かったのはいいが、ガラス戸が閉まっていた。ちょっと待て。戸を開けて、手で囲うようにしてチョウを外へ誘導した。

 昭和の家なので、夏場は家の戸と窓を全開する。扇風機が欠かせない。夕方には蚊取り線香を焚く。庭と家との境がなくなるためか、日中はハチやチョウなどが、夜はガやコオロギなどが出入りする。ヒヨドリやスズメが迷い込んだこともある。

 ある夜、晩酌中にアシナガバチがやって来た。焼酎の入った“黒じょか”の注ぎ口をしばらくなめていたあと、どこかへ飛んで行った。こういう“飲み仲間”は困るのだが、7月、8月と、暑くなるにつれて虫たちが目立つようになる。

 ノートパソコンに撮影データを取り込み、ネットの図鑑でタテハチョウ類の翅の模様を見比べる。わが家に一泊したのはヒオドシチョウのようだった。

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