いわき市国際交流協会からカミサンに連絡が入った。アメリカのモンタナ州立大学ジャーナリズム学部の学生14人が被災地取材のため、いわき市に滞在する。市民との触れ合いを希望している。ついては5月29~31日、2泊3日のホームステイは可能か――。
ちょうど1年前、インドの大学の学生・OB一行のうち、男性2人のホームステイを引き受けた。相手は、日本語はまったくダメ。こちらも、英語は単語を並べるだけ。日中は視察スケジュールが決まっている。朝、集合場所へ送り届け、夕方、迎えに行って、夜、家で食事を共にする。知り合いの高校の英語教諭を助っ人にして。
去年(2016年)とまったく同じパターンで女性2人を引き受けた。顔を合わせると、スーパーマーケットへ直行した。食べたいものを選ばせる。握りずしや焼きそばその他、こちらの選んだものも含めて、買い物かごがあふれるほどになった。去年もそうだったが、2人の持つスマホの通訳アプリが役に立った。
去年の学生たちは工学系で、いわきの復興状況や環境配慮施策を学ぶのが目的だった。今回はジャーナリズム学部だ。いわきの震災時の状況と復興を知るのが目的だという。元ブンヤとしては、英語うんぬん以前に、同じ道をめざす“後輩”を受け入れないわけにはいかない。フォトジャーナリスト志望だという。
いわきは4泊5日、うち2泊3日をホームステイにあてた。送られてきたスケジュール表を見たかぎりでは、取材の密度が濃い。津波被害に遭った沿岸部の漁業関係者、応急仮設住宅入居者、復興作業員などの話を聞いた。同大卒でドキュメンタリ―写真家藤本敬二さんが取材の段取りをつけた。1Fも見学し、浪江町の牧場も訪ねたという。
夜は日中取材した感想を聞きながら、質問に答えた。地震の状況、原発避難民と受け入れコミュニティの関係、賠償金による複雑な分断、福島の取材を続けているフランス人女性写真家のこと……。
シビアな話だけではない。双葉郡を訪ねたホームステイ2日目は暑かったので、カミサンがそうめんをつくった。めんを一口大に丸める仕事を手伝った。浴衣も試着した=写真。1Fへ出発する際には1人がパスポートを忘れるというハプニングもあった。いろんな場面で「オー・マイ・ゴッド」を聞いたが、それらはあとで。
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