2018年1月17日水曜日

凍土は5センチ

 夏井川渓谷の隠居に小さな菜園がある。辛み大根と三春ネギ=写真=が収穫のピークを迎えた。ところが……。暖冬気味とはいえ、渓谷の最低気温は氷点下になる。「小寒」の今、表土から5センチほどがカチンカチンに凍っている。
 ネギを収穫するために、スコップを溝に差し込もうとすると、はね返される。そこをガチャガチャやって凍土にスコップをグイッと入れる。やっと土が割れる。でも、土は固まったままでほぐれない。

 三春ネギは、田村地方では曲がりネギにする。夏井川渓谷の牛小川ではどうか。私は生まれ故郷の例にならって曲がりネギにしていたが、まっすぐのネギにするという。

 そのためには、溝を深く掘って白根を長くする。ところが、わが菜園では溝を深くすると、雨の多い年には根腐れを起こしやすくなる。曲がりネギが合っているのだが、定植し直すのが面倒だ。まっすぐのネギにするため、溝を浅く、盛り土を高く、というやり方に変えた。
 
 すると、厳寒期の今、盛り土のかなりの部分が凍土化した。溝にスコップを入れて土を起こしたら、ネギを芯にした独楽(こま)のように土のかたまりがついてきた。それをまたスコップを使って割り、ようやくのことでネギを取り出した。

 空いたうねには生ごみを埋める。ところが、凍土を掘り起こすのは容易でない。たまたま盛り土をしたままになっていたところにスコップを入れたら、グサッと入っていった。今回は生ごみを埋めることができたが、「大寒」になると、凍土はさらに7センチ、10センチと厚みを増す。そうなると、鶴嘴(つるはし)で凍土を割るしかない。

 三春ネギはまだ50本ほどある。この際、3分の1は採種用に越冬させるか。春にネギ坊主が15個もできれば、かなりの種が確保できる。種が多いほど安心感が広がる。昨秋まいた種は芽生えこそよかったが、モグラ道ができてかなり枯れた。波がある。それをならすためにも種は多いい方がいい。

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