2018年1月21日日曜日

湯本で酒を飲んだら常磐線で帰る

 現役世代にとっては、師走・忘年会が終わって正月・新年会が始まった。というところだろうか。
 いわき地域学會の初代代表幹事・里見庫男さんが生きていたころ、飲み会の場所がいわきの中心市街地・平から、徐々に里見さんの地元・湯本温泉街に移った。

 考えるまでもない。平で飲み会をしていたときには、平が職場の人以外は電車か奥さんに送られるかして会場に来た。帰りは電車、カネのある人はタクシー、タクシー代がバカにならない人はビジネスホテルに泊まった。いわきはそれほど広い。

 常磐・湯本で飲めば、常磐以外の人間には泊まるか、電車か、タクシーで帰るか、となる。飲み仲間の教授が東京に転勤するまでは、彼が車で来て、代行を呼んだのに便乗して帰った。といっても、平でまた飲む、また代行で送ってくれる、というパターンだったが。

 あるとき、夜9時前に飲み会がお開きになった。JR常磐線湯本駅前から自宅のある内郷へタクシーで帰るという知人と一緒に駅へ行き、ダイヤを見たら、いわき行きの普通電車は10時前後、その前に「スーパーひたち」が止まる。知人から特急で帰ることを勧められた。

 湯本駅前からいわき駅前までだと、タクシーで3,000円以上かかる。「スーパーひたち」なら特急券・乗車券込みで1,000円にも満たない。タクシー代わりに特急を利用するという手があった。

 なんでこんなことを書く気になったかというと、おととい(1月19日)の日中、常磐線柏駅に止まった電車の中で女の赤ちゃんが生まれた、というニュースに接したからだ。おめでたい。なにはともあれ、おめでたい。

 この師走、やはり常磐で懇親会があり、夜10時ちょうどの普通電車に乗った。乗った車両には、眠っている男性と婦人、スマホをいじっている若者の3人がいた=写真。「あとの祭り」、いや「祭りのあと」のようなわびしさが夜更けの電車にはあった。いのちの誕生を知って、そのわびしさがとろけた。

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