「この4倍の魚をもらったの」。いわき市久之浜町の知人がスズキ・イシモチ・カナガシラ・カレイを持って来た。半分を近所の知人におすそ分けした。残ったのはスズキ1匹、イシモチ1・カナガシラ4・カレイ3匹=写真。カナガシラは近所の知人が頭を取ってくれた。
写真を撮ったのは、久之浜の知人からもらった量の半分、知人が地元の人(たぶん漁師)からもらった量の8分の1、ということになる。知人の家に届いたのは写真の8倍はあったわけだ。
知人は量が多すぎておすそ分けに悩んだ。で、たまたま亡き夫も本人も同僚だった私を思い出したのだろう。それで4分の1はさばける、と。
近海魚は久之浜――が、いわきの北部・平あたりの定番だった。平の飲み屋街、田町や白銀町、その周辺でも久之浜産の魚を売りにしている店があった。私らも久之浜産の魚を目当てに飲み行くことがあった。
久之浜に限らない。東日本大震災に伴う原発事故が、そんな食文化を断ち切った。それから7年。除染や自然減衰も含めて、いわきの魚や米、野菜は問題がないことがわかってきた。年齢が年齢だからなんでも食べる、ではなく、うまいから食べる、に変わってきた。
そんななかで届いた魚だ。スズキは刺し身にしよう。そう決めたが、おすそ分けした人から、刺し身よりは焼いた方がいいというアドバイス。
うろこを取る・頭を切って内臓を取り出す・三枚におろす――。震災前、広野町の歯科医師さんが沖で釣ったスズキを、奥さんがときどき持ってきてくれた。で、三枚におろして、刺し身にすることを覚えた。それを思い出しながら、さばいた。
バター炒めにしてもらった。西洋流にいうと、ソテーか。淡泊で、上品な味。出刃包丁で中骨をバキッバキッと刻んだものをあら汁にしてもらう。これまた淡泊で上品な味だ。
行きつけの魚屋さんから、前はカツオのあらをよくもらったものだ。が、スズキやカナガシラ、ヒラメのあらをもらったあとは、はっきりカツオ以外のあらなら――というふうに変わった。
まず、晩酌にスズキのソテーが登場した。次の日はイシモチ・カナガシラのから揚げ。連日はさすがにきつい。うまくてもきつい。きょう(1月19日)はカレイの煮つけか。
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