2012年2月4日土曜日

立春


冬至からおよそ1カ月半。朝6時すぎには空がしらみはじめるようになった。ちょうど散歩の時間に太陽が顔を出す=写真。日が暮れるのも、ひところよりはずいぶん遅い。きょう(2月4日)は立春。きのうは節分で「福は内、鬼は外」をやった。まさに「一陽来復」を実感できる季節を迎えた

昨夜、いわきの人間は「なぜ恵方巻きを食べなくちゃならないの」と言いながら、予約先から家人が買って来た「のり巻き」を食べたことだろう。いわきで節分に恵方巻きを食べるのは最近の現象にすぎない。

「恵方巻き」を食べてわかったことがある。「恵方巻き」は、仕かける側があったにしても、仕かけられる側の主婦がそれにのったのだ。節分にかこつけて手抜きができる――そういうことだというと、そばにいる人間が怒る。手抜きが、やがて家の、周りの、地域の習慣になる。

ま、それはおいといて。この時期、いわきの人間が気になってしかたがないことがある。田中直紀参院議員が防衛大臣になってから、国会中継を見るようになった。失言・妄言を期待してのことではない。そうならないよう、いわきの人間として祈り、応援したいからだ。

田中大臣は、今でこそ新潟選挙区選出の参院議員だが、前はいわき市を主な票田とする旧福島3区選出の自民党衆院議員だった。中選挙区時代で、1983年から1996年までの13年間、福島の浜通りを選挙区として国政に携わった。落選したらいつの間にかいわきから姿を消し、参院選に新潟選挙区から出馬して当選し、夫婦で民主党に入った。

実父は相馬出身の内務官僚・衆院議員鈴木直人、岳父は田中角栄。「親の七光」を生かして国会議員になる。「七光」は有力な武器だ。それを使って、親と違う自分を生きればいい。が、それができなかったのだろう。

かつての支持者の反応は? 大臣就任を喜んでいる? ハラハラしながら見守っている? たぶん後者にちがいない。その表情、言葉、動作、とにかく心配させるキャラクターではある。

私は支持者でもなんでもないが、かつて浜通りの人間が田中さんを代議士に選んだ、その結果として今の田中さんがある、そういう田中さんを育ててしまった、と自分を責めないわけにはいかない。田中さんは今、国会という修羅の場にいる。立春どころではない。辞めないでね

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