2012年2月25日土曜日

リアルタイム線量計


大きさで似ているものはなんだろう、丸ポストか。白い円筒形の「リアルタイム線量計」が福島県内各地に設置された。わが散歩コースにも、最近、夏井川堤防そばの「中神谷公園」にセットされた=写真。常時、数値が表示されている。

文科省のHPや新聞記事などによると、この線量計は太陽光パネルの電力で作動する。保育所・幼稚園・小学校は地上50センチ、中学校・高校・公共施設などは同じく1メートルの放射線量を測定し、内蔵された携帯電話端末で10分ごとに文科省のサーバに送信される。

国の第1次補正予算で600台、第2次補正で2100台、計2700台(25億6千万円)が認められた。いわきには、うち420台が設置された。

文科省のHPを開き、「放射線量モニタリング情報」の<リアルタイム線量測定システム>をクリックすると、すべての測定データが見られる。

まず、いわきのデータを確かめる。孫の通っている保育所0.131マイクロシーベルト/時。次いで、この目で「リアルタイム線量計」を見た草野心平記念文学館0.180、身近な「中神谷公園」0.259。その公園は字名から「前河原公園」とでも言うのかと思っていたが、大字名の公園だった。

ついでだから、わがふるさとの田村市、近辺の小野町、三春町、郡山市、須賀川市、その他県内の全データを見る。

田村市常葉町で最も数値が高いのは、殿上山の頂部にある殿上観光牧場(ムシムシランド)の0.498。その向かい山、鎌倉岳の東に位置する同都路町は平地でも数値が高めに推移している。小野町は低い。会津地方はそれよりさらに低い。

数値に支配されない生き方を選んできたはずが、今は数値を気にしながら暮らす日々。私だけではない。福島県民みんながそうだろう。そうした福島の日常に突如、出現したのが「リアルタイム線量計」だ。あるのが当たり前のような感覚にはなりたくない「異形」の存在ではある。

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