2012年2月16日木曜日

Feel!いわき


いわきの今をこの目で見て、感じよう――昨年暮れ、東京で開かれた「Listen!いわき」の発展形として2月11~12日、「Feel!いわき」が開かれた。シャプラニールのスタッフを中心とするListenいわき実行委員会が主催した。初日早朝、21人が東京に集結し、午前10時にはいわき入りした。遠くは大阪から参加した人もいるという。

東京でいわきに暮らす人の声を聴いた。次は、いわきに出向いていわきを感じよう、という企画だ。Listenいわきのブログによると、初日は津波に襲われた豊間・薄磯・久之浜などの沿岸部を視察し、2日目は中央台でトチギ環境未来基地主催のプランターづくりに加わり、仮設住宅に住む広野町の人たちと交流した。ラトブの交流スペース「ぶらっと」も訪ねた。

「Listen!いわき」に呼ばれた縁で、夜の交流会にお邪魔した。地元いわきからは元豊間中PTA会長で防犯協会長の鈴木さん、前会長で大工の志賀さんのほか、「ぶらっと」ボランティアで、除染ネットワーク「あいでつつもうプロジェクト」を立ち上げた田中さん、同じボランティアで浪江からいわきに避難している永橋さんも参加した。

一行は薄磯の豊間中体育館裏手にある民宿「鈴亀」に泊まった。そこが交流会の会場。「鈴亀」も津波被害に遭った。災害ボランティアの応援を得て再開にこぎつけたという。

夜の薄磯を訪ねるのは初めてだ。暗い。「鈴亀」には明かりがともっている。その明かりを頼りに進めばいいのだが、道路か家の土台かわからず、なかなかたどり着けない。行ったり来たりしてやっと駐車場に着いた。

「Listen!いわき」に参加した人も何人かいた。真摯に耳を傾ける人たち、という印象があったが、今回もそうだった。話していて心地よくなってくる。慎み深く、考え深い。少数だからこそ濃密な交流ができる。

なかに新聞小説を配信している会社の人がいた。初対面だが、かつていわき民報もその会社から小説を買ったことがある。その人を介して、送られてくるいわき民報を読んでいるという大学院生と話すことができた。東京で話したときには、そんなことまではわからなかった。めぐりめぐって人がつながる妙味を感じた。

地元の鈴木さん、「鈴亀」のご主人のあいさつからは、あらためて津波の過酷さを知った。同じいわき市民でも、津波被災者からじかに話を聴く機会はそうない。地盤が沈下して砂浜が狭くなった。防波堤代わりの土嚢のすぐそばまで波が打ち寄せている=写真。そういうことは見てわかっても、生身の人間が体験したことにはなかなか思いが至らない。

東京の人たちとともに、いわきの人間であるわたしもまた、学ぶことの多い交流会だった。

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