2017年7月26日水曜日

作詞家東條寿三郎

 三橋美智也のヒット曲「星屑の町」の作詞者は、いわき市四倉町出身の東條寿三郎(1920~2003年)――。きのう(7月25日)、拙ブログで取り上げたら、四倉の若い知人から東條に関する情報が届いた。納得したことがある。
 ♪両手をまわして 帰ろう 揺れながら……。なぜ、そしてどう両手を回すのか、さっぱりわからなかった。
 
 知人の情報を踏まえていうと、①「星屑の町」の原風景は、東條のふるさとの四倉町長友②夕暮れ、藍色の空に一番星が輝くころ、子どもたちが縄を結んで隊列を組み、「汽車 汽車 シュッポ シュッポ」とやりながら家に帰った、幼いころの思い出がモチーフになっている。望郷の歌だ。
 
 両手を回すのに二つある。双発飛行機のように体の前でぐるぐる回す。あるいは、陸上選手のように体のわきで肘をまげて回す。汽車に乗って家に帰るからには、後者の動きに決まっている。
 
 きのう夕方、家から車で10分ほどの四倉町長友へ行ってみた=写真。冬は夏井川に飛来したハクチョウが採餌に現れる場所のひとつだ。民俗研究家の和田文夫さんが火災で焼死する前は、ときどき同地の自宅を訪ねた。見知った土地だが、作詞家東條寿三郎については知らなかった。
 
 四倉をモチーフにした別の作品に、春日八郎が歌った「雨降る街角」があるという。♪つらいだろうが 野暮な事言うでない……。昭和28(1953)年に発売になった。私は5歳だったから、記憶にない。が、少し年長のカミサンは覚えていた。家(米屋)の番頭さんがよく歌っていたので、自然と記憶に刻まれた。
 
 今、暗くなるまで外で遊びまわる子どもはいない。長友の田んぼの真ん中を主要地方道いわき浪江線、いわゆる「山麓線」が走る。夕方5時半、1F(いちえふ)のある双葉郡からいわき市内に戻る車の列ができていた。

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