2017年7月11日火曜日

キノコを彫る

 キノコに絞って木彫を続けている、いわきキノコ同好会の仲間がいる。いわき地域学會の副代表幹事でもある画家峰丘さんの絵画教室に通っている。
 7月6日から10日まで、いわき市好間町榊小屋のギャラリー木もれびで「峰丘 絵画教室展」が開かれた。峰さんと10人の生徒の作品が展示された。キノコ仲間の吉田健二さん(四倉)がわざわざ案内状を持ってきたので、日曜日(7月9日)に見に行った。

 木もれびへ出かけるのは震災後、つまりこの6年間で3回ほどだろうか。オーナー夫妻は、行政区は違うが同じ生活圏に住む。ふだんは経済人、その成果をギャラリー運営に還元している。

 ギャラリーの両隣に憩いの店ができる。手前の家はドッグランカフェになった。奥の家はちょっとした食事ができる店になる予定だという。好間川の河畔林に接した“別荘地”が、木もれびを核にした文化村的な空間になる。オーナーが夢見ていたことが一歩、現実に近づいた。

 で、肝心のキノコカービングだが――作品は3体。見たことも聞いたこともないキノコの名前が付されてあった。

 ウラアミアオタケ=傘は空色、柄は濃い青、傘裏には黒い網目が入っている。ウラグロクサイロハツ=傘は緑色、柄は白みがかった肌色、傘裏は黒っぽい。ウラギンアオノベニタケ=傘と柄はコバルトブルー、傘裏は黄土色=写真。ウラは傘裏のことで、ウラアミやウラグロは、それが網目状になっていたり、黒かったりすることを表している。ウラギンはよくわからない。

 吉田さんがキノコカービングを始めたのは原発事故後だ。野生キノコは、福島県内では会津の一部を除いていまだに摂取・出荷が制限されている。で、私の場合は「撮るしかない」、吉田さんは「彫るしかない」になった。色の表現が難しい、ということだった。

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