ほんとうは、今が次々と実をつけるはずなのに、あらかた葉がとろけてしまった。これでは光合成など無理ではないか――夏井川渓谷の隠居の庭で栽培している「夏キュウリ」のことだ。
最初、キュウリの苗2本を植えた。花が咲き出したころ、整枝をしているうちに間違って1本の茎を根元から切ってしまった。あとで夏キュウリの苗2本を補充した。7月は順調に育ち、最初に植えた苗がたくさん実をつけた。次は夏キュウリの番と期待したのだが……。
8月2日に平年より遅く東北地方の梅雨が明けた。ところがそのあと、“第二の梅雨”が始まったような天候不順が続いている。終わりのキュウリは曲がる。夏キュウリは最初から曲がっている=写真。茎は細いまま。葉はすぐ黄ばむうえに、幽霊の「うらめしや」のようにしおれる。日照不足と雨と低温で“風邪”を引いてしまったか。これといった収穫もないうちに夏キュウリは命を終えるのか。
地球温暖化という大きな現象のなかには、地域の異変ともいうべき小さな現象がいっぱい詰まっている。典型は滝の氷だ。隠居の対岸に「木守の滝」がある。今は厳寒期でも完全に凍結することがない。この何年かは天然氷を回収して冷凍庫に保存し、夏にオンザロックを楽しむこともなくなった。台風や低気圧が凶暴化して被害を大きくしているのもそうだろう。
「青空に入道雲」の8月はどこへ行ったのか。そろそろ青空が戻ってきてくれないと困る。今週末から秋の行事が始まる。まず体育祭が待っている(けさは一時的なようだが、太陽が顔を出した)。
キュウリはたぶん、もう終わり。次は、秋~冬用の野菜の種まきだ。日曜日(8月20日)、隠居の庭で辛み大根の自然発芽を期待して草刈りをし、光が当たるようにした。カブの種をまくスペースも確保して石灰をまいた。
けさは朝一番で甕に入っている古漬けのキュウリを取り出し、塩をまぶして漬けなおした。あとから入れたためにまだ水分の抜けきらないものがある。結構な量になっていた。もやもやした気分を引きずっても仕方がない、これでよしとしよう。
0 件のコメント:
コメントを投稿