夜更けまで蚊取り線香を焚きながら、玄関と茶の間の戸を開けている。宵になると庭でコオロギが鳴きはじめる。飛び込んで来る虫もいる。
先日は夜10時前、晩酌を終えてノートパソコンを開いていたら、ショウリョウバッタが飛んで来てふたの角に止まった。いつもそばにデジタルカメラを置いている。カメラを近づけても動かない。珍しく簡単に接写ができた。
撮影データをパソコンに取り込んで拡大した。なんという馬面=写真。頭と顔を構成している触角・複眼・口・脚がよくわかる。肉眼ではわからない単眼(複眼のすぐ上にある小さな白い点)も。異様なかたちでもじっと見ていると、だんだんいとおしくなってくる。デジカメの強みがこれだろう。
アマガエルもハエトリグモもそうだった。真正面の写真を拡大すると、愛敬がある。カナチョロ(カナヘビ)は、横顔だけ見ると蛇と変わらない。恐竜顔でもある。
月遅れ盆を境に、8月前半は夜、カブトムシの雌が迷い込み、後半の昼にはキアゲハが現れた。
きのう(8月28日)は昼前、アオスジアゲハが家と庭の間を行ったり来たりした。花らしい花はひとつ、フヨウが咲き出しただけ。タカサゴユリは半分開花したところを切り花にして茶の間に飾った。これに引き寄せられたか。いやいや、そうではあるまい。顔を向けたらすぐUターンした。カメラを手にする暇もなかった。黒い翅の中央にある、鮮やかな青緑色の帯(アオスジ)が今も目に残っている。
――6時2分。突然、防災ラジオにスイッチが入った。テレビ画面からは「ミサイル発射」の情報が。空襲警報ではないか。
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