2018年10月21日日曜日

非カエデの紅葉見ごろに

 テレビが伝える「紅葉情報」を見るたびに、「紅葉には二つあるぞ」と思う。テレビの「紅葉」はマークが示すようにカエデだ。ところが、カエデの紅葉の前に繰り広げられる非カエデの紅葉が、ほんとうは美しい。錦繍(きんしゅう)を山全体、森全体の織物ととらえれば、主体は非カエデであって、カエデではない。
 カエデはカエデ自身の鮮やかな赤が、非カエデは黄・茶・赤のハーモニーが人の心を引きつける。

 夏井川渓谷の隠居の庭から眺める対岸の森が、ツツジやヤマザクラなどを中心に、錦繍に染まりはじめた=写真上。カエデはまだあおい。カエデの紅葉を楽しむころには、非カエデの葉はあらかた散って裸木になる。全体の色合いを楽しむなら、やはり非カエデ、今だ。

 おととい(10月19日)午後、隠居へ行ったら、隣の「錦展望台」にトラックや乗用車が止まって、何人もの人が広場の草刈りをしていた。常置のコンテナハウス(春のアカヤシオ開花時と秋の紅葉時、直売所になる)のそばには「地酒」ののぼりが立っていた。

 隠居の向かい、道路と線路にはさまれた山側の空き地でも、住民のKさんが草刈りをしていた。紅葉シーズンに、行楽客が行き来する道路沿いをきれいにしておこう、というもてなしの心であることは、二十数年の付き合いからわかっている。

 すでに準備の終わったものもある。JR磐越東線江田駅近くの道路沿いにある空き地にパイプの骨組みができた=写真下。非カエデ~カエデの紅葉期、田村郡小野町のNさんが長芋と曲がりネギを並べる。骨組みにブルーシートをかければ、ちょっとした直売所になる。
 長芋の直売所はともかく、展望台の方は、きのうが非カエデ紅葉の最初の営業日だったのではないだろうか。
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 きょうは夜、常葉中学校(現田村市)の同級会が郡山市の磐梯熱海温泉で開かれる。20歳のときから5年ごとに実施している。今回で11回目だ。前回はいわき市のハワイアンズで開かれた。前々回と前回の間に東日本大震災が発生した。地震・津波、原発事故でひどい目に遭っている浜通りを支援しようという名目が加わった。今回は、節目の古稀記念――というわけで、あしたのブログは休みます。

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