2018年10月19日金曜日

テレビの色が復活

 テレビをつけているときに息子が来た。「色、おかしいよ」。テレビの人間の顔の色が土気色だ。画面も全体に青っぽい。リモコンで調整しても変わらない。カメラでテレビ画面を撮ると、異常なほど全体が青紫色っぽくなる。夫婦で「おかしいな」といいながらも、そのままにしていたのだった。
去年(2018年)か一昨年、マチの家電商から買って取り付けてもらった。カミサンの同級生で、なにかあるとすぐ来てくれる「家電のホームドクター」だ。今度もすぐやって来た。量販店だと通り一遍の対応に終始し、結局は買い替えとなったのだろうが、ここはホームドクターががんばった。

月曜日(10月15日)、メーカーのサービス部門の人が来て、テレビのカバーをはずし、本体を取り換えた。カバーをしてスイッチを入れると、人間の顔に生気が戻っていた。正常な色が復活した。「半分」どころか「ずいぶん、青い」テレビを見ていたのだ。

お昼になったので、ニュースを見てBSプレミアムに切り替えたら、第34回ATP(全日本テレビ番組製作者連盟)賞テレビグランプリの放送になった。2017年度のドキュメンタリー部門受賞番組を、14・15日の2日間、NHK・民放の枠を超えて紹介する番組だった。

かけっぱなしにして座業を続ける。と、3時半ごろ、福島の映像が流れた=写真。「BS1スペシャル 福島タイムラプス 震災7年目の映像詩」(2018年3月11日放送)のダイジェストだった。優秀賞を受賞した。

あとで番組のPR文を読む。「福島県出身のタイムラプスクリエーター清水大輔さんが、震災から7年目の故郷の風景を撮影した映像美を通じて、再生への道を歩む福島の姿と人々の声を伝える」ものだった。

タイムラプスとは、連続撮影をした写真をつないで動画にする技法とかで、フェイスブックではだいぶ前から彼の作品がシェアされていたので、清水さんの名前も作品も承知はしていた。「福島県出身」というより、小名浜出身の「いわきの人」ではなかったか。

テレビの色が戻った瞬間に優れた作品を見られたことを幸運に思う。同時に、タイムラプスというものがより深く胸に刻まれた。

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