火曜日(11月13日)の午後2時半ごろ、街からの帰りに堤防を行くと、前方上空にハクチョウの一群が現れ、旋回を始めた。どこかの田んぼで採餌しながら休んだあと、戻ってきたのだ。
ジェット旅客機、電車、沖を行くフェリー。動くものは魅力的だ。これらは焦点を合わせやすいが、飛んでいる鳥は、私のウデでは難しい。でも、ハクチョウは体が大きい。撮りやすい。着水までの様子を撮影できる、またとないチャンスだ。急いで近づき、カシャカシャやった。
この時期、車で街へいくときには300ミリの望遠カメラを携行する。それで10コマ近く撮ったが、飛んでいるものはほとんどピンボケだった。たまたま着水する瞬間の2コマがなんとか見られる状態だった=写真上・下。
ハクチョウが休んでいるところは何度も撮っている。しかし、動きがない。動きのある写真がほしい。はばたきでもいい。羽繕いでもいい。離・着水はそれこそ最高の瞬間だが、朝・夕張り付いているわけにはいかない。そこへたまたま午後2時半ごろ、ハクチョウが舞い戻ってきた。
出合い頭のシャッターチャンスは「偶然の贈り物」だ。狙いどおり、なんていうのはおこがましい。たまたまその時間にいわせたからこそ、カメラを向けることができたのだ。いつかはいい写真を――という一念が神様の気まぐれを誘った。
それに、と思う。越冬地のそばに住む女性が、今は「ハクチョウおばさん」をやっている。午後3時ごろ、えさやりするのを見たことがある。ハクチョウたちはえさをもらえる時間が近づいたので舞い戻ったのだろう。
とりあえずピントが合っている2コマを拡大したら、くちばしの黄色がくさび状に伸びていた。オオハクチョウだった。
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