2018年11月23日金曜日

甘柿の線量を測る

 いわき市平の神谷(かべや)公民館には、3人の職員とは別に放射能簡易検査をするスタッフが常駐している。事務室とは別の部屋にいる。
非破壊式検査なので、500グラム以上あれば刻まなくてもいい、およそ10分で結果が出る――と聞いたので、きのう(11月22日)、近所の故義伯父の家にある甘柿をとって持ち込んだ。結果は「出ませんでした」、つまり「検出下限値未満(キロ当たり20ベクレル未満)だった=写真上。

 心配して測りに行ったわけではない。“放射線量測定室”が近くにあるなら気軽に利用すればいい、スタッフの顔も見てみたい――好奇心から駆けつけた。

 この公民館で線量を測定できるのは、前から知っていた。私が測りたいのは野生キノコだが、これを量的に確保するのは難しい。現に日曜日(11月18日)、夏井川渓谷にある隠居の庭から採取したハイイロシメジ=写真下=は200グラムしかなかった。
 このキノコは食べられるが中毒もする(嘔吐・下痢)という、ややこしいキノコだ。で、500グラムもないのだから、線量を測ってまでは――と食欲が失せた。厚労省も「よいだしが出て、味もよいことから食する事があるが、食用にすべきではない」と言っている。

代わりに、甘柿で線量測定“初体験”をしたのだが、「不検出」には拍子が抜けた。おかげで、胸を張って「お福分け」ができる。

 義伯父は埼玉に住んでいた。およそ30年前、姪っ子であるカミサンが面倒をみるからというので、やって来た。家を建てるとき、カミサンの弟が「次郎柿」の苗木を植えた。それが育った。新築祝いの記念樹にはちがいない。

今年(2018年)、この次郎柿が生(な)りになった。もう少したつと、さらに甘みが増すはずだ。

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