それと、もうひとつ。いわき市平鎌田で7月下旬に発生した83歳女性殺人事件に関して、「『なにか情報はありませんか』だって」とカミサン。なにを今さら――。これは、行政区をあずかる身としてではなく、元ブンヤとしての感想だ。ブンヤでなくても、「なにを今さら」だろうが。
今年(2018年)7月21日、土曜日昼前。三つ先の鎌田行政区で殺人事件が発生した。その夜、後輩が情報収集にやって来た。ツテを頼ってあちこち電話をする。第一発見者はカミサンの知人だった。「警察から、なにもいわないように、といわれてる」といって、電話を切った。まじめな人だ。
翌日曜日、夏井川渓谷の隠居へ行くのに、ふだんは通らない現場の前の道路を利用した。まだ検問中だった。朝刊が「変死」を報道していた。その日のメモ――。「職質。若いおまわり。『ここを昨夜通ったか』『通らない』『いつも通るのか』『通らない。ニュースで知って来た』」。およそ10日後、また現場の前を通ったら、ブルーシートがかけられたままだった=写真。
事件発覚からもう4カ月半がたつ。メディアもさっぱり事件を伝えなくなった。忘れてしまったわけではないだろう。が、捜査自体、「なにか情報はありませんか」のレベルにとどまっているので、ニュースにしようがないのか。
きのう(12月4日)も、ある会議を終えたあとにこの殺人事件の話になった。事件のあった鎌田行政区の隣の区に「警官が来て、『なにか情報はありませんか』といっていた」。最前線のおまわりさんは、ただただ上からいわれたとおりに動くだけ。今、捜査がどんな状況にあるのかは把握していない。にしても、「なにか情報はありませんか」では、地元の人間ならずともガックリくる。
メディアは、師走恒例の企画として1年を振り返る連載をする。当然、この殺人事件を取り上げることだろう。捜査の進捗状況を伝えて市民のモヤモヤを少しでも晴らしてほしい。いや、よけい募るか。
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