うまい!となるのは、わかっている。アラゲキクラゲもウスヒラタケも食菌だから。私も原発震災前はこのキノコをよく採った。
ほかに、スエヒロタケとエリマキツチグリ=写真上=が登場した。図鑑を頼りに食毒をチェックする。食材としては、スエヒロタケは不適、どころか人間の肺に寄生して悪いことをする。エリマキツチグリも不明だから、食材にはしなかった。
11月下旬、たまたま拙ブログにこの番組の制作会社から連絡が入った。メールで二度やりとりをした。
用件はこうだった。放送で使うエリマキツチグリ(幼菌)の断面写真をネットで探していたところ、私のブログ(2017年9月14日「マメダンゴ観察記」)に載っている写真を発見した。写真の元データを提供してもらえないか。使用できる場合は、写真の加工は可能か、クレジットはどう表記すればいいか、料金は……。
「福島DASH村」は阿武隈高地のわがふるさとの近くにある。残念ながら原発事故の影響を受けて、そこでの番組づくりは中断している。番組が始まったころ、私も夏井川渓谷の隠居で野菜づくりを始めたばかりだった。向こうとこちらと手探りで土いじりをする、という親近感があった。大好きな番組だ。
で、おおむねこう返信する。①私の写真はツチグリであって、エリマキツチグリではない②それでも使うとすれば、エリマキツチグリとは別種のツチグリであることを表記する③データの加工はかまわない④使用料は要らない、番組を続けていることへの一福島県民としてのお礼の意味で――。
それからしばらく音沙汰がなかった。放送直前の金曜日(12月13日)、メールが入る。ツチグリはエリマキツチグリとは別物なので使用を見送る、とあった。最初から別物だと言っておいたのだから、まあ妥当な結論だ。
で、あとは実際の番組を見る。制作会社のスタッフの執念だろう、エリマキツチグリの幼菌断面写真が使われていた=写真下。「提供:糟谷大河」とあった。ネットで検索したら、植物寄生菌学を専攻した千葉科学大講師の若い菌類学者だった。おー、こういう人がいるのか。若い人の名前をしっかり頭に刻んだ。
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