おととい(10月17日)、いわき市文化センター中会議室で第28回阿武隈山地研究発表会兼第356回市民講座が開かれた=写真。久しぶりの講座開催になった。
同講座は毎年度、4月総会後の5月に始まって翌年2月に終わる。年度最後の講座が終わって、そろそろ総会の準備を――という矢先、新型コロナウイルスが猛威を振るい、100年前のスペインインフルエンザ(スペイン風邪)と比較されるようなパンデミック(世界的大流行)になった。
日本では4月中旬、東京都などの大都市圏だけでなく、すべての地域に緊急事態宣言が出された。いわき市でも「感染防止一斉行動」が実施された。具体的には①小・中学校の一斉休校②幼稚園・保育所・放課後児童クラブの一斉休園③公共施設の原則休館――などで、市民講座の会場である文化センターの利用もできなくなった。
それから1カ月余り、同宣言の解除を受けて、5月21日に市立図書館や美術館が再開され、市内の小中学校も同日から段階的に、6月1日からは通常授業に戻った。
文化センターで3月に予定していた地域学會の行事は中止し、4月下旬の定期総会も1カ月ほど延期した。それでもコロナ禍が収まらない。総会をさらに延期したうえで、6月あたまに議案などを盛り込んだ資料を郵送し、書面審議を経て6月末、ようやく新年度のスタートを切った。
同センターは利用再開に合わせて、「感染リスクを考慮して、利用者の年齢層や人数、使用用途を確認したうえで、施設の規模を勘案」し、「事業の実施」の使用許可を判断する方針を立てた。市民講座の定例会場にしている視聴覚教室は、「3密」を避けるために長テーブルに1人、10人ちょっとしか座れない。今までの実績(平均30人前後)からして、そこでの開催は難しくなった。
定員114人の大講義室は28人、同124人の大会議室は31人。実年世代が圧倒的なので、できれば大講義室か大会議室がいいのだが、会場確保に苦労するのは他団体も同じ。結局、10月に中会議室(利用は20人弱)を借りることができたため、これを活動再開の目安にした。
こうした非常事態は9年半前にも経験している。2011年2月に同センター大会議室で地域学會の総会を開いた。その1カ月後、東北地方太平洋沖地震が発生し、隣郡で原発事故が起きた。文化センターが市の災害対策本部になったこともあって、市民講座の開始を秋まで延期した。
今回も仲間と再会するのは8カ月ぶりだった。講座終了後、今年度(2020年度)最初の役員会を開いて情報を交換した。
と、ここまで書いてきたら、肝心の市民講座の中身を紹介する余力がなくなった。鳥海陽太郎幹事による「南方系昆虫の急速な北上が地球温暖化を警告~気候変動にともない激変したいわきの昆虫~」については、またあした(10月20日)――。
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