2023年10月18日水曜日

ほぼ予想通りの飛来

         
 火曜日(10月17日)は晴れて、北西の風が吹いていた。この日午前、市役所で用をすませたあと、夏井川の堤防を経由して帰宅した。

もしかして――。案の定だった。ハクチョウが10羽、右岸(山崎)で羽を休めていた=写真。初飛来は、時期的には平年とそう変わらない。

今年(2023年)、猪苗代湖にハクチョウが飛来したというニュースに接したのは10月9日。

前日の8日に渡って来たことを新聞で知り、それでは1週間後、いわきに姿を見せるはず――そう踏んで、いつものように街へ出かけるたびに堤防を帰り、川にハクチョウがいるかどうかをチェックした。

新川合流点(右岸・山崎と北白土、左岸・塩)が、夏井川第三の越冬地だが、そのすぐ上流右岸(北白土)で土砂掘削と護岸整備工事が行われている。

令和元(2019)年10月に台風19号が襲来し、夏井川水系では甚大な被害が出た。その「河川災害復旧助成」事業で、同6(2024)年3月末まで工事が行われる。

ハクチョウたちは重機が動き回っているのを敬遠したのだろうか。いや、そうではない。前々から初飛来場所は下流の中神谷字川中島あたりだった。

今年もサケやな場の上流、川中島と向かい合う山崎側の岸辺に飛来した。体全体が白い大人のハクチョウは4羽、残り6羽は灰色がかった幼鳥だ。「令和元年東日本台風」以後の初飛来のブログ記事を抜粋する。

【2019年】10月17日、平・塩と中神谷の境目に最初の2羽がやって来た。台風19号による水害が、主に上流の幕ノ内~中塩~下・中平窪で発生した直後だ。

【2020年】10月16日の朝は、この秋一番の冷え込みになった。石油ヒーターを引っ張り出した。午後、知人がやって来た。「うちではこたつを出した」という。そういう時節になった。

昼前、カミサンが高校の同級生の墓参りに行くというので、夏井川の堤防を経由して待ち合わせ場所の寺の駐車場へ送って行った。

堤防を利用したのはハクチョウ飛来の時期を迎えたからだ。加えてこの冷え込みだ、第一陣が夏井川にやって来てもおかしくない――。読みが当たった。

第一陣はやはりコハクチョウ2羽。塩の下流、中神谷の小さな川中島に飛来した。そこは字名も「川中島」。神谷が笠間藩の分領だった時代には、処刑場があった場所だ。

【2021年】10月8日、三島(小川町)にハクチョウが現れたと、「白鳥おばさん」から電話が入った。夏井川の下流域では重機とダンプカーが河川敷の土砂除去を続けている。

三島地区でも重機とダンプカーが動き回っている。そうしたなかでも、残留ハクチョウの「エレン」が仲間と再会する日がやってきた。

【2022年】10月9日、第一陣が猪苗代湖に現れた。それから8日後の17日。まずは一番古い越冬地、平・平窪の夏井川に着水した。赤井に住む知り合いが写真をフェイスブックにアップしていた。

 ――というわけで、今年も秋が深まってきた。庭のホトトギスが開花し、隣家のキンモクセイが満開になった。エレンは、今はどこにいるのだろう。

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