夏井川の堤防がまだらに赤く染まっている=写真。今年(2023年)は残暑が続いたせいか、ヒガンバナの開花が遅れた。
堤防を行き来するようになって15年、いや20年にはなるか。堤防ウオッチャーとしての経験からいうと、冷夏のときにはヒガンバナの開花は早い。9月初めには堤防に赤い点々が現れる。
ところが今年は7~8月と酷暑が続き、9月に入っても残暑が収まらなかった。ヒガンバナは秋がきたことを感知できずにいたらしい。
秋の彼岸が近づいたころ、やっとあっちにポツリ、こっちにポツリと、赤の点描が見られるようになった。その意味では文字通りのヒガンバナ、彼岸に咲く花になった。
朝晩、夏井川の堤防を散歩していたころは、それこそかがみこんで花をじっくり観察することもあった。
土手に草が密生しているときは、花は目立たない。堤防近くの農家の人が暑い盛りに土手の草を刈る。
きれいに刈り上げられた土手に野生化したニラの花が咲き、スルボが咲く。ここから夏井川の秋の植物図鑑が始まる。
そこにヒガンバナの花茎が群れて伸び、やがて真っ赤な花のかたまりが点々と、延々と、緑の土手を染める。
これもそんな秋がもたらした光景の一つかもしれない。金曜日(9月29日)の夕方、茶の間で休んでいると、隣のアパートの駐車場から小学生の女の子の声が聞こえてきた。
友達と遊んでいたらしく、やがて歌もうたいだした。歌詞の前後はよくわからない。が、「あモン あモン あモンチッチ」のあとに、「じゃんけんぽん」の掛け声が続く。
じゃんけんぽんの歌らしい。あとでネットに当たると、こんな歌詞だったようだ。「あのこのこのこ かわいくないね 電信柱のモンチッチ あモン あモン あモンチッチ」と手遊びしながらうたったあと、じゃんけんをする。
勝った方が「あんたちょっとばかね」といえば、負けた方は「あんたよりましよ」と切り返す。
週が明けた火曜日(10月3日)、午後4時前。学校帰りの小学生がわが家の前を通る。そのうちの一人、女の子が「あモン あモン ……あんたちょっとばかね」などとうたいながらやって来た。
たまたまカミサンも茶の間にいた。金曜日に見聞きしたばかりだったので、「はやってんのかな」。驚いて、つい目を合わせた。
「あモン あモン あモンチッチ」。私もカミサンも、子どものころには知らなかった。最近の「わらべ歌」には違いない。
「モンチッチ」が秋の歌かどうかはともかく、ヒガンバナが満開になると、キンモクセイの香りが漂うようになる。
これも残暑が厳しいと開花が遅れる。わが家の隣家の庭にキンモクセイの木が植わってある。
火曜日に見たら、花の粒々は1カ所にしかなかった。やはり、キンモクセイも秋を感知するのが遅れたらしい。
1 件のコメント:
平成1ケタ生まれの30代です。
小学生のときに、みんなやっていました。
「あのこのこのこ かわいくないね てるてる坊主のモンチッチ あモン あモン あモンチッチ」「あんたばかね あんたよりましよ」
そして、「ピース ピスピス ピスピスピス」と手を叩きながら、じゃんけんに似た身振りをお互いにします。グー(両手こぶしを握り腕を前で交差する)、チョキ(両手をチョキにして額に付ける)、パー(うろ覚えですが、両手のひらを突き出していたような気がします)
令和の小学生もやっていると聞き、とても懐かしく感じました。
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